2006年07月28日 Fri

暑さを越えて【日記】

今日、ドイツ映画でもみてドイツ語とドイツ文化について学ぼうと思い、下宿からやや離れた所にあるTSUTAYAに行ってきました。


いつもは電車でいく店なのですが、今日は天気がいい。7月はどんよりした日が多かったから、ここぞとばかりに光合成しなくっちゃ! と狂ったことを思い、原付でいくことにしました。まあ、切符代がもったいなかっただけなんだけど。


でまあ、愛車を駆ってパイーンと走ってゆくのですけど、暑いのな。うん、死ぬほどに暑い。冗談抜きで、わりと文字通りに、死ぬほど暑い。まず頭上からはメキシコのような太陽の光がじりじりと降り注ぎ、下からは長時間太陽光を吸収して熱々になったアスファルトから熱気が立ち上り、横からはサンタナ(メキシコに吹く熱風という意味)のような排気ガスの風が吹き付けてくるのよ。下手したら熱中症で倒れるぞってくらいに暑い。お好み焼きにふりかけられる鰹節の気持ちが嫌ってほどわかった。


そんな状態であち〜あち〜と思いつつ原付を走らせるのだけれど、他の車の態度がひどいのですよ。原付なんてはしたない乗り物には乗ったことがございませんのよオホホホホッ、っていうマダムはご存じないでしょうが、路上における原付の身分って想像を絶するくらい低いの。車のドライバーは、それこそもう、原付を路上に転がるゴミとしか思ってないからな。下手したらゴミ以下だからな。たぶん奴らは「原付乗りのガキなんか死ねばいい」って思ってるよ。


交通社会に入り込んだ一台の原付。それはもう、狼の群れに迷い込んだ一匹のウサギみたいなものなのです。


ある赤信号にさしかかったとき、僕は原付の小ささを利用して、他の車を脇から抜いて行ったのですよ。いわゆるすり抜けってやつです。で、信号が青になると同時にダッシュしたのですが、後ろの車がありえない加速力でくっついてくるの。原付の方が圧倒的に軽いですから、普通は車より原付の方がスタートダッシュは速いはずなんですが、その車は原付の僕とほぼ互角の加速力を発揮していた。なんかヤな予感がするな‥‥‥。


その車は黒のCUBEで、バックミラーで運転席をみたら運転してたのは元レディースみたいなオバちゃんだったのですが、僕を轢き殺すつもりかという距離まで近づいてきたのですよ。すり抜けされたことに怒っているのか、原付の後ろを走るのはプライドが許さないのか、ありえない近さなの。間違いなく、彼女の辞書には「車間距離」の文字はなかった。


オバちゃんはずっとティル・トゥ・ノゥズで僕の後ろにくっついてきて、鈴鹿サーキットでもないのにデッドヒート。バックミラーをみたらオバちゃんはなんかアイルトン・セナが取り憑いたような顔してたし、僕は僕でバレンティーノ・ロッシみたいになってた。たぶんメットの下はものすごい天然パーマになってた。うん、何かが狂っている。


そのまま走り続けては命が危ないと判断した僕は、次の赤信号でまたしてもすり抜けをして、セナから離れることにしました。停止している乗用車やダンプ、トレーラーを次々に抜かしてゆく僕。それで、青信号になったら、車の列に戻って走るわけなんですが、大型トレーラー2台に挟まれるという最悪な場所に入っちゃった。


トレーラーのあいだに入り込んだ一台の原付。それはもう、2頭の像に挟まれた一匹のアリみたいなものなのです。


片側一車線だから、トレーラーとしても僕を抜かすこともできず、しばらくそのまま走行していました。マジで潰されるかと思った。


そうやっていくつもの死線を乗り越えて目的地へ向かっていたんですけど、さすがにもう途中で断念。このまま行ったら死ぬかもしんない。大変へたれな感じで申し訳ないのですが、諦めて途中から電車でいくことにしました。


しっかし電車ってすげーよな! なんであんな乗り物があるんだろうな! 渋滞はないし、信号はないし、運転する必要はないし、速いし、中は涼しいしでもう驚きの連続だった。はっきり言って感動した。間違いなく感動した。しからずんば感動した。


涼しい車両の中、文明ってすばらしいなとか、はじめから電車で来りゃよかったなとか身も蓋もないことを考えつつ顔をあげると、前の席には背の高いサーファーっぽい男が一人座っていました。なんかやたら日焼けしてて腰パン気味でぺったりしたサンダル履いて足を前に投げ出してて、見るからに僕の苦手とするタイプ。この夏は海にいって地元のギャルをナンパしてあんなことしたりしちゃうんだろうな、っていうタイプ。死ね、死ね、ナンパ男は死ね! とか思ったのだけど、彼の手元をみると、そこにはありえないものがあった。


そのナンパ男、高村光太郎の『智恵子抄』を読んでたの。


いやいや、あなたが『智恵子抄』? その顔で『智恵子抄』? ファッション雑誌しか読んでなさそうな風貌で『智恵子抄』? あんた、宇宙を崩壊させる気? という疑問がわき上がってきた。元カノとか15人くらいいて、その内の11人はガングロギャルに違いないって風貌で、純愛詩集の『智恵子抄』ですからね。下手したら銀河が2、3個吹っ飛びそうなほどの矛盾を感じたわ。


驚きに満ちた電車での移動も終え、いよいよ目的地であるTSUTAYAへ。長い旅を感慨深く思い出しながら颯爽と入店し、時間をかけて3本のドイツ映画を選び出しました。それは以下の3つ。

『ベルリン、僕らの革命』
『点子ちゃんとアントン』
『ふたりのロッテ』

中でも期待度の高いのが、名作と誉れ高い『ふたりのロッテ』。ドイツ映画にはこれまで興味のなかった僕でもタイトルだけは知っていますから、有名な作品なのでしょう。いくつもの死線を乗り越えようやく手にしたビデオ、下宿に帰ってじっくり観ることにしよう。



で、帰ってきたわけなんだけど、僕の部屋、ビデオデッキないんですよね。ビデオデッキもテレビもないのに、ビデオを借りる。例えるなら、パソコンがないのにマウスを買う、ホチキスがないのにホチキスの針を買う、彼女がいないのにデートをする、みたいな状態じゃないか、最後のはちょっと違う気もするけど、とにかく大失敗。


しかし観ないで返却というのは寂しすぎてリストカットとかしちゃいそうなので、mixiの日記でビデオを部屋で観させてくれる人を募集したところ、9時半から現在の12時まで、閲覧者が20人いて応募者0人。ちょっと本気でリストカットしたくなってきた。
posted by グレエ at 23:58 | Comment(6) | TrackBack(0) | edit


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