2006年07月29日 Sat

50分物語【フィクション】

うむ、ネタがない。笑ってしまうほどにネタがない。しかし、今日中に更新するためにはあと50分以内で書かねば‥‥‥。


ということでですね、ネタがないときは妄想に限るってことで、50分で出来る限り妄想を書いてみようと思います。たぶんクソみたいな文章になると思いますがご了承ください。



ーーーーー

「あれ、おかしいなぁ?」

正樹はひとりでそうつぶやきながら、机や棚の中を引っ掻き回し、ある物を探していた。

「あの鍵がなくなったら、お父さんにどれだけ怒られるか‥‥‥」

正樹が部屋中をひっくり返すようにして必死で探している一つの鍵。この小さな古びた鍵が、長く険しい冒険の扉を開くことになるとは、この時の正樹には思いもよらなかった。

「あ、もしかして、礼ちゃんの家に行ったときかなあ」

正樹はついさっきまで幼なじみの礼子の家で、夏休みの宿題をやっていたのだった。もしかしたら、そのときに鍵がポケットから落ちたのかも知れない。

「探しにいかなきゃ」

急な木造の階段をぎしぎしきしませながら、転がるように降りてきた正樹は、まだ暖かさの残る自分の靴を履いて大急ぎで礼子の家へ戻って行った。

ピンポーン。

「はい。あれ、正樹、どうしたの?」
「ごめん。さっき忘れ物しちゃったみたいでさ」

あまりに息を切らせて玄関にたたずむ正樹に、礼子はふしぎそうな視線を投げかけた。そんなに息があがるほど急いで取りにくるほど大切なものなのかしら。礼子の好奇心が刺激される。


ぬいぐるみだらけの礼子の部屋に入ると、正樹はすぐさまその鍵がプーさんのぬいぐるみのお尻の下で光っているのを発見した。あまりに古くて、鉄が錆びて黒ずんでいる大切な鍵。その中心部分には、まるでその部分だけ、カットされたばかりのような、まばゆい輝きを発する緑色のエメラルドがはめ込まれている。安堵する正樹の後ろから、肩越しに礼子の顔が覗き込む。

「ねぇ、正樹。なんなのその鍵。そんなに大事なものなの?」
「うん。これはお父さんから貰った、大切な大切な宝物なんだ」
「これは何を開ける鍵なの?」
「これはね‥‥‥」

神妙な顔になった正樹は、父から聞いた、なかば伝説めいた話を礼子に語って聞かせた。彼の話は、要約すると、だいたい次のようなものであった。


正樹と礼子が住む街のどこかに、これまで誰も開けたことのない古い古い扉があって、正樹の持つ鍵はその扉を開けるためのものなのだそうだ。その古い扉をつくったのは数百年前に実在していた魔法使いたちであり、扉の先にはいまでも魔法使いたちが生活する別世界があるのだという。昔、まだ世界に魔法が存在し、誰もが魔法を使えた時代に、ある魔法使いたちが凶悪な黒魔法を用いて暴走をはじめ、世界を恐怖に陥れた。そこで、他の魔法使いたちは彼らをこの世界から追い出すために、彼らを別の世界に閉じ込め、その扉をつくって封印したのだという。扉ができた後、魔法の圧倒的威力への反省からだんだんと魔法は規制される方向にむかい、ついにはこの世から消え去ったのだ。

「それで、その鍵が、その扉を開けるための鍵ってわけね」

いたずらっぽい笑顔で正樹に尋ねる礼子。

「そう。でも、その扉を開けるにはもう一つの鍵が必要なんだ。その扉はふたりの偉大な魔法使いによってつくられたもので、それぞれ別々の鍵穴と鍵とつくったんだ。もう一つは、僕は持ってないんだよ」

「ちょっと待ってて」

そう言って立ち上がり、赤やピンクの人形や文房具をかきまわして何かを机の引き出しから探し出そうとする礼子。どうしたっていうんだろう?

「ジャーン! もう一つの鍵って、もしかしてこれのことじゃない?」

見ると、礼子の手には古びた鍵が握りしめられていた。黒ずんだ鍵の中心には、赤い宝石がきらきらと輝いている。

「これ、3年前に死んだおばあちゃんの形見なの。さっき聞いた話も、あたしが小さい頃、おばあちゃんがよく話してくれたの。ずっと前のことだから、忘れてたんだけど」
「すごい! じゃあ僕たちふたりがあの扉を開けられる鍵を一つずつ持っていたんだね!」

興奮してまくしたてる正樹。

「ねぇ、明日になったらその扉を探しに行こうよ」

コンコン。突然のノック。礼子のお母さんだ。

「正樹くん。もうきょうは遅いから帰った方がいいんじゃないかしら? お母さんが心配するわよ」
「あ、はい。遅くまですみません。おじゃましました」

慌てて立ち上がる正樹。

「じゃあ礼ちゃん、あしたまたお昼ごろにくるよ。そしたら探しに行こう」
「うん、またあしたね」

礼子の家の玄関を出ると、外はすっかり陽が落ちて、コウロギとカエルの鳴き声が夏の夕方のぼんやりした空気を満たしていた。お母さんに怒られちゃう、と大急ぎで走り去ってゆく正樹を、玄関から礼子の母親が見つめている。

「うふふ。どうやら正樹と礼子、あの鍵のことに気がついたみたいね」



次の日、約束通り正樹は礼子の家を訪ね、ふたりで連れ立って扉を探す旅に出た。

「そうねぇ」麦わら帽に短パンという男勝りの格好をした礼子が言う。「やっぱりそういう怪しい扉は、みんながふつう通らない場所にあるはずよね。人がいつもいるにぎやかな所にはありっこないわ」
「うーん。人がいない場所かぁ‥‥‥」

同時に足を運んでいたふたりの足が突然ぴたっと止まった。顔を見合わせて同じ言葉を叫ぶふたり。

「鉄くず通りだ!」


鉄くず通りというのは、その街の中で


ーーーーー


ターイムアップ!

いや、めっちゃ中途半端になっちゃったけど、約束通り50分経ったので終了です。続きはみなさんで想像して楽しんでくださいね!
posted by グレエ at 23:58 | Comment(7) | TrackBack(0) | edit


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