2006年04月17日 Mon

ジャンプ・ウォー【日記】

きょうは週に一度のお楽しみの日です。そう、ジャンプが出る日ですよ。デスノートにジャガーに銀魂、今週はいったいどんな展開になるんでしょう? どうせハンター×ハンターはないけどな。



ということで、颯爽とコンビニへと向かいました。徒歩で。しかし、もう4月も半ばだというのに寒いんですよ。コート来てくりゃよかった。後悔しつつも(想定の範囲内‥‥‥想定の範囲内‥‥‥)と強がりながら夜道を歩く僕。


お、見えてきた。僕ら現代っ子の心のオアシス、コンビニ。僕が店内に入ろうとすると、僕の気迫に圧倒されたのか、ドアが自然と左右に開く。もう気分は六本木ヒルズに住むIT社長だ。おでんやお菓子コーナーには目もくれずに雑誌コーナーへと歩を進める。そして鋭く眼を光らせてジャンプを探す。


「さあジャンプよ、いますぐ僕の手元へおいで、そして僕を楽しませてくれ。」


しかし、雑誌の棚にはそれらしきものが見当たらない‥‥‥。あるのは立ち読みされ、乱雑に放置されたファッション雑誌や他の漫画雑誌ばかり。一瞬、「ジャンプ」という文字が目に映った。けれど、よく見るとその雑誌には「月刊」の文字が記されている。


僕としたことが、たとえわずかでも月刊ジャンプに惑わされそうになるとは‥‥‥。未熟な自分を戒め、また棚を見渡す。だが、なんど視線を走らせてもジャンプが見当たらない。


「な、なぜだ? 今日は月曜日だぞ? 先週合併号だったなどというオチもないぞ? なのになぜ?」


その時だった。僕は無意識のうちに、立ち読みをしている隣の少年の手元に視線を走らせた。


「こ、このガキ、ジャンプ読んでやがる!」


まさか、この僕がこんな青臭いガキに遅れをとるとは。こんな屈辱はいままで味わったことがない。僕の立ち読みの腕もなまったものだ。残念なことに、そのコンビニには、その少年が持っている一冊しかジャンプは残っていない。


「仕方がない、これはおごり高ぶっていた僕への神の制裁だと考え、いったん退こう。隣のコミックコーナーに。」


己の未熟さを噛み締めながら、『魁クロマティ高校』の最新刊を読みながら少年がジャンプを手放すのを待つ僕。


(想定の範囲内‥‥‥想定の範囲内‥‥‥)


クロマティを4分の1ほど読み終わったとき、遂にチャンスが生まれた。あの少年がジャンプを棚へと戻したのだ。素早く、しかしあくまで自然な素振りでクロマティを棚へと戻す。ここで慌ててはいけない。僕はそこらの素人ではないのだ。いついかなる場合でも、プロとしての誇りを失ってはいけない。他の客や店員にジャンプ目的で来店したことを悟られたら、それは即命取りとなる。まして、なにも買わず立ち読みだけしに来たことがバレたら、僕の経歴に決定的な汚点を残すこととなるのだ。それだけは避けなくてはならない。


ゆっくりと、しかし確実にジャンプが置かれた棚へと移動する僕。さあ、もうすぐだ。あと数十センチのところまできた。待っていろよ夜神月、ジャガー、ピヨひこ、ハマー、ジョン太夫!


希望に胸を膨らませてジャンプに手を伸ばそうとしたその時、想定外の出来事が起きた。なんと、さっきの少年の隣で別の雑誌を読んでいた中年の男が、僕の(ねらってた)ジャンプをつかんだ。
そして、あろうことか読みはじめた!


(ま、まさか‥‥‥こんなことが‥‥‥)


僕は呆然と雑誌コーナーに立ち尽くした。何が起こったのか、自分でもはっきりとわからない状態だった。よく見ると、僕の(読もうとしてた)ジャンプを読みはじめた中年男の頬がゆるんでいた。その笑みは、まるで僕に向けられた嘲笑のようであった。勝利に酔いしれるその男の背中が僕に語りかける。


(へへ、青臭いガキはどこのどいつだい?出直してきなボウズ)


僕は敗北感に打ちひしがれながら雑誌のコーナーを後にした。おでんもお菓子コーナーも、僕を元気づけてはくれない。調子に乗っていた頃のツケが回って来たのだ。店のドアのところまでくると、はやく出て行けといわんばかりにドアが自然に左右に開いた。


(想定の範囲内‥‥‥想定の範囲内‥‥‥)


寒さと屈辱感に震えながら帰路につくその男の後ろ姿は、まるで逮捕された元IT社長のようであった。
posted by グレエ at 23:48 | Comment(2) | TrackBack(0) | edit


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この記事へのコメント
あはは、めっちゃ笑えた!笑 私はジャガーさんが好きです。
Posted by らちりた at 2006年04月18日 15:02
僕はハマーとジョン太夫のファンです。
ああいうダメキャラをどうしても好きになってしまいます。
Posted by グレエ at 2006年04月20日 11:11
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