2006年06月23日 Fri

大学極秘レポート【日記】

穏やかな日常の中に、狂気が潜んでいる。


正直、僕はきょう見てしまったものをここに書くべきか否か悩んでいる。真実を伝えるべきなのかどうか、躊躇している。しかし一度見てしまった以上、それを秘密にしておくことはできない。僕は危険を覚悟の上で、見たままのことを記述しようと思う。


昼過ぎに大学へゆき、学食で昼食をとると時計の針は午後2時半を指していた。次の授業まであと30分ある。いつもなら、あいた時間はパソコンをいじったり本を読んだりするのだけれど、なぜかきょうの僕は、ふとキャンパスを探索してみようという気になった。いつもは行かない方向に歩き続けて、10分したら戻ってこよう、と考えた。単なる思いつきのようだけれど、いま思うと、あれは「真実を目撃せよ」という神の啓示であったのかもしれない。


僕の通う大学は山の中にある。いや、山の中、っていうか、山一つ分をキャンパスにしてしまったようなところなのです。なので敷地がバカみたいに広くて、キャンパスの奥の方にはめったに行く機会がない。僕は先ほどの神の啓示に従って、キャンパスを歩き始めました。


5分ほど歩くと、さっきまでいたにぎやかな学食などとは一転して人通りもまばらになってゆきます。その辺りは運動系サークルの部室や運動施設などがあるのですが、閑散としている。歩くに従って和やかなキャンパスの空気が感じられなくなり、なんか魔界の臭気みたいなものが漂ってきて胸騒ぎがする。僕が鬼太郎だったら間違いなく毛が直立していたはず。


途中、Y字型の分かれ道がありまして、そこを左にいくとテニスやバレーのコートがあるのですが、そこを右に進みます。すると、ますます魔界の臭気が濃くなってゆくのを感じる。なんかこう、死の影みたいなものを感じた。


僕はずっと歩道を歩いていたのですが、道ばたに親指2本分はありそうな毛虫がごろごろ転がっていました。色は緑だったり黒だったり、生きていてウゴウゴ動いていたり、誰かに踏まれたのか、死んで潰れているのもいるんですが、そんなモンスターたちに次々にエンカウントする。ついでに、雨の日に土から出てきて戻れなくなってアリのエサになってしまったミミズなんかにもばしばしエンカウント。ラスボスのダンジョンかと思うくらい頻繁に出没してきてLR同時押しで逃げたくなるくらい。こりゃあいよいよ何かがおかしい。いったいこの先には何があるんだろう。恐怖におののきつつも、僕はさらに進みます。


すると、目の前に小さな橋があらわれました。一見、何の変哲もない橋。しかし、先ほどから感じていた魔界の臭気はどうやらこの先から発せられているようでした。橋を渡ろうとすると、もう不気味な雰囲気で心が折れてしまいそうだった。ほんと、弱い人なら「ママー!」とか叫びながら一目散に逃げ出していただろう。


念というか、気というか、オーラみたいなものを普段の10倍くらいに増幅してなんとかその橋を渡りきり、息も絶え絶えだった僕の目に飛び込んできたのはあまりに衝撃的な光景だった。


まず、橋を渡りきった左手側に、シャワー棟と書かれた建物が不気味にそびえ立っていたのですよ。勘の鈍い人は、「ああ、運動系サークルの人が練習後に使用とするシャワーだな」と安易に納得してしまうところでしょうが、研ぎすまされた僕の目をごまかすことはできない。

(ここは処刑用の施設に違いない)

橋の前から感じていたあの異様な空気、それが、この建物からは特に強く発せられていたのです。まるで、いつかテレビでみたアウシュヴィッツ収容所とまったく同じオーラが漂っていました。シャワー棟という表札はフェイクであり、実際は処刑場。


また、橋を渡りきったところには広大な運動場らしきものが3つありました。一見すると、学生がラグビーやサッカーをして楽しむための場所のようなのですが、しかし僕の目はごまかせない。運動場には、スポーツ用の道具に似せたいくつもの処刑用具が存在していました。そのいくつかを撮影してきたのでここで公開してみましょう。まずはこちら。

巨大な断頭台.jpg


ラグビーで使う、あのゴールみたいなやつに見えますが、よくよく注意して見るとこれは巨大な断頭台以外の何者でもないことが分かると思います。これだけ巨大なものであれば数十人を一度に処刑することも可能でしょう。次にこちら。

首つりの道具.jpg


これはもう、首つりのための道具としか思えない。もはやスポーツ器具に見せようという気さえ感じられません。いったい何人がここで絶命したのでしょうか。ひじょうに心が痛みます。


さて、ここまででいくつかの処刑道具を発見してしまったわけですが、そもそもなぜ大学のキャンパスにこのような危険な道具が存在するのでしょうか? ほんの10分も歩けば、元気で明るいキャンパスの風景が広がっているのです。カチューシャつけた女の子がチュッパチャップスしゃぶりながらアホな顔して歩いてたりするんです。いったいこの大学はどうなっているんだ?


断頭台や首つり道具を横目に見ながら、何かに導かれるかのように先へ進んで行くと、そんな疑問をいっぺんに解消してくれる現実が待ち受けていました。

フェンスの向こうの囚人.jpg


運動場にフェンスが設けられ、その中に、背中に囚人番号の書かれた服を着て運動をする囚人の姿がありました。この時、僕の疑念は確信へと変わった。


そう、ここは大学のキャンパスの一部でありながら、収容所兼処刑場だったのです


はじめは何がなんだか分からず、処刑道具を目の当たりにしても事態が飲み込めなかった僕ですが、ここまで決定的な光景を見せつけられては自分をごまかすことさえできません。僕の在学中の大学は、実は大学なんかではなく、アウシュヴィッツのような大規模収容所券処刑場だったのでした。


正直、フェンスの向こうでサッカーに興じる囚人を見て、足の震えが止まらなかった。まさか21世紀の日本で、しかも自分の通っている大学でそんなことが行われていたなんて。できれば彼らをそこから助け出したかったけれど、もしばれれば僕まで処刑されるかもしれない。第一、ふつうに見えるこのフェンスにも、逃亡防止用に高圧電流か何かが流れているに違いない。僕は自分の無力さを呪いつつ、涙をこらえながら来た道を引き返しました。


あまりに残酷な現実に耐えながら、僕は頭を整理しようと、この大学について考えを巡らせてみた。すると、これまで気にも留めなかったささいなことが、急に意味を持ち始め、大学という名の収容所のシステムが、はっきりと姿を表してきたのです。


僕の大学のキャンパスには、「通行許可車」というプレートをつけた原付にのって移動する職員が存在します。以前は、ただ単に職員のおじさんがキャンパス内の移動で走っていると思っていたのですが、これは実は逃亡者の監視のためで、もし逃亡者を見つけたら、その原付で追跡し、ふたたび捕縛するためなのでしょう。あの職員たちは、実は収容所の監視員だったのです。


あるいは、大学のキャンパスには門が3つほど存在し、それぞれに監視小屋のようなものがあって、門衛さんが配備されているのですが、あれも実は逃亡を防ぐためのチェックポイントだったのでしょう。


さらに、より根本的なことを言うと、このキャンパス自体、はじめから収容所の併設を意図してつくられたものだったと考えられます。元々僕の通う大学は京都市内に古くからのキャンパスがあるのです。それなのに、20年くらい前に、現在のとんでもない田舎の、それも山一つ分くらいありそうな広大なキャンパスを建設しました。人目の少ない田舎、そして無駄に広いキャンパス。収容所建設にこれほどうってつけの条件はありません。




社会的には大学として認識され、実際にその中では明るく朗らかなキャンパス・ライフが繰り広げられているわけですが、そのわずか数十メートル先に、あのようなナチス時代顔負けの巨大収容所兼処刑場が存在している。まさに、狂気は日常のなかに潜んでいる。






なんてことを考えながら歩いてたら、3限のドイツ語に遅刻してしまった。
posted by グレエ at 19:50 | Comment(2) | TrackBack(0) | edit


→人気blogランキング
この記事へのコメント
妄想オチですかい!!
すごいな〜昼間から写メール撮りつつ頭の中では
文章ができあがってるんですね!!
天才の片鱗を垣間見た気がします(;´Д`)'
Posted by 宗介 at 2006年06月23日 23:53
生活しつつブログの内容を考えている僕はちょっとヤバいかもしれない、と思う今日このごろです‥‥‥。
Posted by グレエ at 2006年06月25日 22:56
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。