2006年07月13日 Thu

偽装人生【日記】

いったいどれほどの偽装がこの社会に蔓延しているのだろうか?


僕はあまり詳しくないのですが、しばらく前に耐震偽装事件が話題になりました。マンションの鉄筋の量を不正に削減し利益を挙げるという汚い事件。それが表面化したことで姉歯だとかなんだとかが非難を浴びたわけですが、しかし偽装は様々な形で現代社会を蝕んでいるような気がします。きょう、僕は小さな偽装事件を目撃してしまいました。


きょうは午後一発目の3限に試験があったのですよ。それは予め与えられていたテーマについて1200字程度の小論文を書くという形式でした。なのでその1200字をだいたい暗記する必要があるのです。試験直前の昼休み、僕は前日の夜3時までかかって仕上げた文章を繰り返し読んで、覚えられているかどうかチェックしておりました。


試験開始時間10分前となり、いざ教室へ。ドアを開けてどこの席に座ろうか教室を見回してみました。

「おーい、グレエくん。ここ、ここ」

そう言って自分の前の座席を指差す友人K。避ける理由もないのでそこに座ります。すると、なんかニヤニヤしながら喜んでるんですよ。

「おお、助かったわ」

とか言いながら。いや、何が助かったのかまったく分からないのですが、正直そんなことはどうでもよかったのでまたしてもカバンから文章を書いた紙を取り出して模試直前の浪人生のごとく暗記暗記。試験開始のブザーが鳴り、用紙が配られ試験開始。


ところどころ自分で用意していた文章を忘れていて、アドリブで乗り切ったりもしましたがその試験は無事に終了。ほっと胸をなで下ろしました。席を離れ廊下に出て、先ほど後ろに座っていた友人Kに試験の出来具合を聞いてみました。

「どうだった?」
「いやもう、完璧だったよ。」
「ほんとに!? なんでそんなに自信あるの?」
「これ使ったからさ」

そうしておもむろにポケットから取り出したのは、米粒のような文字の印刷されたレシート3枚分くらいの小さな紙。

「これを筆箱の影に置いて見ながらやったから楽勝だったよ。ハハハハ!」

やりやがった、こいつ。


でまあ、よくよく聞いてみると、どうやら僕を前に座らせたのは先生から見えないようにするためだった、ということでした。死ね、3階から落ちて頭打って死ね。


僕はかなりの正義感の持ち主でしてね、カンニングとか本気で許せないのですよ。それをしゃあしゃあとやってやったぜみたいな顔でしゃべられたら腹が立つというものです。ここは一つ、他の友人にもこのことを知らせて叱ってやらねばなるまい。

「MさんMさん、ちょっとこれ見てよ」

と言って、Kの持っていたカンニング用の紙をMさんの目の前に差し出したんですよ。

「Kくん、最低だね」

うん、それくらいのことを言ってくれるだろうと期待し、少々おねぇ系入ってるMさんに告げ口したんです。で、その紙を見た瞬間でした。

「ふえぇぇぇぇぇ!」

なんか、なんとも表現しがたい悲鳴をあげて驚いていましてね。これはもうKくんへの評価はガタ落ちだろうと、軽蔑のまなざしでKを見つめるに違いないだろうと、そう思っていた矢先。

「これすごーい! いいねこれ! あたしも今度やろー!」

おまえもいっしょに3階から落ちて死ね!



大学の試験でのカンニング。それはさして大きな問題ではないかも知れません。しかし、言うなればそれも、自分の実力を偽るという偽装に他なりません。小さな小さな偽装事件なのです。


僕は、カンニングで100点を取るくらいならば、実力で0点の方がまだいいと思うのです。例え一度のカンニングでも、それは自分の人生を嘘で固めることになります。まるで鉄筋を減らされたマンションのように、人生という名の建物が偽装のものになってしまうのです。偽装建築の高級マンションより、しっかりとした普通のマンションの方を、僕は選びます。


偽装されたマンションであっても、大地震か何かがなければ問題なく住むことができるでしょう。まっとうな建物とおなじように快適に住めるでしょう。しかし地震があれば、もろくも崩れ去ってしまう。きっと、人生もそれとおなじだと思うのです。経歴を詐称したり、裏口入学をしたり、カンニングをしたり、重大な局面で嘘をついたり、そういった不正によってつくられた偽装の人生も、大きな問題に直面しなければ問題ないのかも知れません。けれど、人生を左右するほどの挫折や窮地に陥ったとき、それはもろくはかなく崩れ去ってしまうでしょう。


例え外見はさわやかな大学生でも、カンニングという偽装をするならば心は姉歯とおんなじなんです。髪の毛はふさふさでも、心はハゲなんです。ハゲ! ハゲ! ヅラ! 茶髪のヅラ!



自分はきちんと筋の通った、まっとうな人生を築いてゆきたいと思いました。
posted by グレエ at 22:46 | Comment(5) | TrackBack(0) | edit


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この記事へのコメント
 なるほど。確かにそうですね。私はカンニングをしなかったので、今日のドイツ語いまいちでした。はっきりいって「ちょっとカンニングしたほうがいいんじゃないの?」くらいの出来です。
Posted by kevin at 2006年07月13日 23:24
うん。カンニングは駄目だよね。もう、ゴミを道端にすてる奴ぐらいに半殺しにしたくなる。タバコをポイ捨てするぐらいに3/4殺しにしたくなる。
Posted by 我流おk at 2006年07月13日 23:28
カンニングは人道に反しますね〜・・。自分が一生懸命に勉強したよりいい結果をいけしゃあしゃあと得るわけですから。天罰が下ればいいです!!
Posted by 宗q介 at 2006年07月14日 00:37
…で……ですよねー!全くカンニングなんてやる人の気が知れませんよ、まったく!ホントに誰がやるんだか…。
Posted by なも〜 at 2006年07月14日 03:31
>kevinさん
僕もきょうの英語はさんざんでした。前日に勉強をあきらめたのが痛かった。

>我流さん
同感です。彼らには倫理ってものがあるのかどうか疑問に思ってしまいます。

>宗q介さん
おや、今回はqをはさんでみたのですね。偽装をすればおそらくどこかでボロがでるでしょう。

>なも〜さん
カンニングはばれればその学期の科目すべて0点ですからね。
Posted by グレエ at 2006年07月14日 20:56
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