2006年08月04日 Fri

部屋探し【日記】

「え、まだ探してないの?」
「今頃探しはじめるの?」
「おれなんかもう、先月に決めたよ」
「今の時期じゃいい部屋残ってないよ」
「遅すぎ。死ね」


ヘコむ。ほんとヘコむ。


僕は来年、大学の3回生になりまして、そうすると現在の辺境の地から京都市内のキャンパスへと晴れて移れるようになるのです。文系の学部では、1、2年はここの田舎のキャンパスに強制収容され、3、4年は市内のキャンパスで京都ライフを謳歌できるという仕組みになっているのです。うん、これ言ったら確実に大学を特定されるのだけれど、説明しないと話が先に進まない。


で、そうすると来年は引っ越ししなければならず、部屋を新たに探さなきゃいけないんですよ。それで、「そろそろ探そうかなぁ」と思いはじめたころに言われたのが上記の言葉。なんか、他の人は僕に内緒でさっさと部屋探しをはじめていた、っていうかむしろもう終了していたようで、完全に取り残される形になっていました。イジメか?


いやいや、おかしいじゃない。なんでみんなそんな早いの? まだあと半年以上先の話だよ? 来年の春の話だよ? 来年のことを言うと鬼が笑うって言うじゃない? と、疑問と憎しみの感情を抱いたのは僕だけだったようで、どうやらこの時期には決めているのが普通らしいです。


思えば1年と数ヶ月前、地元からこちらへ引っ越ししてくるときの部屋探しもかなり遅くなってからでした。それこそ3月の後半、20日も過ぎてあと10日程度で入学式という時期、ようやく僕は部屋探しをはじめたのでした。入試会場でもらった部屋探しのパンフレットをみて適当に物件を選び、次の日に夜行バスで京都へきて部屋をみて決めるという荒技を決行したのでした。2年住む部屋を2日で決めるとか、ちょっとおかしいんじゃないか、と思いつつ。


そんな過ちは2度と繰り返してはならん、ということで、きのう、ようやく重い腰をあげて不動産屋へいってきました。


まず、いつぞやにポストに突っ込まれていたパンフレットをぱらぱらとめくり、いい感じの物件をピックアップ、まあ、どうせそういうところはもう予約済みで、「ここがいいんですけど」とか言ったら「遅すぎるよハゲ」とか言われるだろうと思いつつもピックアップしておきました。


不動産屋に入ると20代後半くらいの大川さんという男の人が出てきて対応してくれました。

「すみません、部屋を探しているんですけど」
「たとえばどの部屋がいいとかありますか?」

どうせもう空いてる部屋なんかないよな、と思いつつ希望の物件を告げる僕。

「あの、このマンションとか、いいかなと思ってるんですけど、もう空いてないですよね」
「そこですか。空いてますよ」

え、空いてるんですか?


パンフレットのさいしょの方に大きく取り上げられていた物件のくせに、いかにも一押し人気物件、って感じで載ってるくせに「空いてますよ」ですからね。「今の時期じゃいい部屋残ってないよ」とかいう奴らの悪魔のささやきはいったいなんだったんだ。


その後も2つほど候補にあげていた物件を言ってみたんですが、どっちも空き部屋有りでした。いやいや、「遅すぎ。死ね」とかいう奴らの悪魔のささやきはいったいなんだったんだ。お前が死ね。


ちなみに、大川さんと部屋探しの相談をしているあいだ、他の席では別の人が相談をしていました。それは両親とその娘の3人で、たぶん娘は僕とおなじように来年3年生になって引っ越しをするのだと思うんですが、はっきり言ってめちゃめちゃかわいかった。絶世の美女だった。なんていうか、肌が雪のように白くて髪は黒猫の毛並みのようにつやつやとしてうつくしく、その瞳はきれいなものしか見たことがないというくらいに輝いていました。この歳で両親とともに部屋探しにくるくらいですから、おそらく箱入り娘だと思われますし、何より雰囲気がほんと、お嬢様、って感じなのな。「美しい」と言われる女性はけっこうごろごろいますけど、もうそんなのお話にならない。あの子と比べたらもう、世の中にはブスばっか。ブスしかいない。今まで「美しい」「かわいい」「きれい」といった言葉を安易に使いすぎていたのを後悔した。本当に「美しい」っていうのはこういう人のことを言うんだな、って気づかされたもの。性の低年齢化が進み、純粋さが失われ、ファッションは奇抜になり、薄汚れてチャラチャラした若者ばかりのこの腐った平成の世の中にこんな人がいるなんて。たとえるならそれは、荒野に咲いた一輪の百合の花、土の中に眠るダイヤモンドの原石、狼の群れのなかの一匹のウサギ、そんな感じだった。お父さんなんか、だっさいポロシャツ着てたけど「娘には指一本触らせないぞ」っていう騎士のような禍々しいオーラを発していたからな。たぶん僕がその子に声をかけたりしてたら、そのお父さんに殺されてたと思う。ああ、でも、そんな純白のシルクのようなその子と恋人になりたい。手をつないで京都御所を歩きたい。お父さんの目の届かないところへいって、彼女の唇を奪いたい。何も知らない彼女という純白の画用紙に、僕の絵の具で絵を描きたい!


「じゃ、部屋をみにいきますか」

え、あ、部屋探しか。そうそう、それで、いろいろ候補はあったのですが、結局途中でめんどくさくなって、さいしょに告げた3つの中から2つにしぼりましてね、その物件を大川さんと見に行ってきて、よさそうだった方に決めてしまいました。


立地は京都御所から自転車で15分くらいのところで、家賃は4万数千円というお手頃価格。壁がコンクリートむき出しというおしゃれなデザイナーズマンションです。さらに無料で光回線接続のネット使い放題。どうですかこの物件? いいと思いません? あ、どうでもいいですか。すみません。



ということで、気づいてみればまたしても2年住む部屋を2日で決めてしまいました。
posted by グレエ at 19:50 | Comment(8) | TrackBack(0) | edit


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この記事へのコメント
え〜っ☆
京都じゃそんなに早く家を見つけるんですか?(^^;
東京じゃ、即入居とかじゃないと難しいですよ…来春完成する新築物件に入るとか、その時、退去する人の部屋じゃないと無理だろうな…

私も引っ越したいな(^^;
まだ半年しか住んでないけど…
Posted by ジャスミン at 2006年08月04日 22:25
新居決定おめでとうございます!
てかもうキャンセルってできないんですかね〜?
半年あればいい物件いろいろ見つかりそうで・・。
その絶世の美女初対面ですか?おそらく同じ3年なのに?でっけぇ大学なんですね〜!
Posted by 宗介 at 2006年08月04日 22:45
>ジャスミンさん
なぜだかみんな梅雨ぐらいには決めていますねぇ。あと、本文では「空いている」と書きましたが、正確には「募集あり」です。いまは他の人が住んでいるけど、来春出て行くからそこに入れる、ということです。

>宗介さん
いや、やっぱこの時期には決めときたいですし、けっこうその物件が気に入ったのでキャンセルはしませんよ。
一学年5000人ほどいますからね‥‥‥。
Posted by グレエ at 2006年08月05日 12:21
1、2年と3、4年でキャンパス変わるんですか(´д`;)
知りませんでした。
やっぱり私立はR大学あたりを受験しようと思います。
Posted by otto at 2006年08月05日 13:11
はじめまして。東京の不動産会社の社員です。京都ってそんなに早く決めるんですね。空き予定入居は卒業生の部屋ということでしょうかね。先手をうっての募集なんですね。ちなみに今の入居者さんは室内を見せてくれたんですか?契約方法とか・・・、凄く興味ある話ですね。前述のジャスミンさんと同じで東京ではあり得ないケースですよ。
Posted by ヤス at 2006年08月05日 14:18
>ottoさん
学部によってはどちらかで4年間過ごすことになりますが、文学部は2年ずつなんですよ。Rの文学部はずっと衣笠キャンパスでしたよね。

>ヤスさん
わお、プロの方じゃないですか。2つで迷っていて、結局決定した方の部屋は見られませんでしたね。もう一方は住人の許可を得て見せてもらいましたが。

なんでしょうね、マンションの住人ほとんどが学生だから先の予定が分かり易い、というのが理由なのかもしれませんがよく分かりません。意外と特殊なのですね、京都の部屋探しは。
Posted by グレエ at 2006年08月05日 16:36
コメントありがとうございましたー。ブログ、少しだけ拝見させていただいたのですが…いやー面白い。久々に面白いブログに出会えてワクワクしちゃいました。

また、ゆっくり遊びに来させていただきます!
Posted by 三代目 at 2006年08月05日 18:48
>三代目さん
コメントありがとうございます! そう言ってもらえると非常に光栄です。


これから実家に帰るので、次にコメントを返せるのは少しあとになるかもしれません。
Posted by グレエ at 2006年08月05日 19:26
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