2006年07月14日 Fri

ふたり勉強会【日記】

「あさって授業が終わったあと、いっしょに勉強しない?」


さて、最近の僕は彼女が欲しいとかなんとかうわ言のように繰り返しているのですが、正確に言うと、別に恋人としてではなく、とにかく女の子と遊んだりしたいというのが僕の本音なのです。そんな衝動に突き動かされた僕が塩田さんに送信したメール、その内容が上記のもの。


塩田さんというのはサークルの女友達です。彼女は留学や旅行で世界中を駆け巡っているという、まるでバイタリティにニョキニョキと足が生えたような人で、去年からサークルでは親しくしていました。それで、今学期は木曜日の授業を僕と彼女がいっしょに受講しているので、授業後にふたりで勉強をしようと誘ったというわけです。返信されてきたのがこのメール。

「うん!やろうやろうp(^ ^)q」

きたこれ
いやもう、ガッツポーズを決めて叫びたいくらいの気分でした。


そうして迎えた木曜日、つまりきのう。5限の授業が終了すると同時に、友人同士で座っていた彼女のもとへ。他の友人たち3人から塩田さんをかっさらうようにしてふたりで教室を出ました。

「どこでやろうか?」
「図書館にする?」
「いや、図書館はちょっと」

うん、図書館はだめなんですよ。だって自由におしゃべりできなかったら楽しみは半減するじゃないですか? はっきり言ってしゃべるのが目的じゃないですか? もう勉強とかどうでもいいじゃないですか?

「じゃあ食堂でやろう」
「うん」

というわけで午後8時まで営業している学生食堂へ。僕たちが席についたのが6時ちょっと過ぎですから、2時間弱は勉強できるはずです。でまあ、すぐ勉強をしようかとも思ったのですが、お腹が空いたのでまずは食事をすることにしました。


彼女も僕も思い思いの料理を持ってきていただきますと言って食べるわけなんですが、なんか、ここでやたら緊張してきたのよ。え、お前はなんでそんなに心を乱しているんだ、と自問自答したいほどに緊張してきたのよ。あれ、これ、なんなんだろう?


そこでごはんを口に運びながらよく考えてみたのですが、彼女とはサークルではそこそこ親しかったものの、サークルの枠を離れてプライベートで、しかも二人だけになるというのははじめてだということに気づきました。ぎこちないはずだ。


そんな空気のなか、僕の心に語りかける何かがあった。そう、もしこの状況でくさい口説き文句を言ったらどうなるのか。以下、思考実験中の会話。

「ねぇ、塩田さん、神様っていると思う?」
「えっ、どうだろう? なんでいきなりそんなこときくの?」
「おれは絶対にいると思うんだよね」
「なんで?」
「だって、いま‥‥‥おれの‥‥‥前に、神様の使いが‥‥‥」

いや、どうがんばっても言えるはずがねぇ


ふつうの会話さえどぎまぎしている状態なのに、そんなことを言い放とうものなら世界が凍りつくことは必至。確実にすべてが終わる。彼女のなかの僕の存在が抹消されてしまうでしょう。口説き文句なんて問題外だ。


話が横道にそれましたが、しかし、そんな堅苦しい雰囲気も、何気ない会話を重ねる度にだんだんと和やかになってゆきます。サークルの話、留学してたときの話、天気の話‥‥‥。

「きのうは空がすごくきれいだったよね」
「うん、おれもきのうは雲の写真、ケータイで撮っちゃったよ」
「きょうも空、きれいだね。あっ、夕日‥‥‥」

食堂の窓の外には、木の葉のかげから、かすかにオレンジ色の太陽が輝いていました。


そのとき、ふと食堂の中に視線を写すと、そこにはサークルの他のメンバーの姿がちらほら。それをみて彼女が小声でこう言った。

「なんか、こっちに気づかれたら嫌だね」

きたこれ
なんか知らないけどグッとくるじゃないですか、この一言。なんか、いわゆるぬけがけってやつをしてるみたいでグッとくるじゃないですか。グッときたんですよ。僕はそれを聞いて平然と「え、そう?」とか言ってるんですけど、もはや平常心を失っているじゃないですか。失ってたんですよ。


幸い、彼らがこちらに気づくことなく食事を済ませ、本題の勉強にとりかかります。彼女はフランス語、僕は英語の勉強。まあ、はっきり言って僕はもう勉強とかどうでもよかったんですけどね。


それでも教科書を復習などをしつつ、分からないところを彼女の質問したりするわけです。彼女は高校時代に留学していた経験があり、英語に関してはプロフェッショナルな域に達しているので、正しい発音などをレクチャーしてもらうわけです。

「塩田さん、ここの文章、ちょっと読んでみて」
「声に出して読むの?」
「うん、塩田さんの発音聞いてみたいから」
「"Americans don't speak a single ‥‥‥‥‥‥"」
「やっぱ発音きれいだね」
「ありがとう」

まあ、「発音聞いてみたい」というあたりで、もう勉強の内容とは無関係で、興味本位であることが明白になっているわけですが、なんか、そんなやり取りが楽しいことこの上ない。ときどき雑談などしつつ、食堂のがやがやとした雑音を背景に時は過ぎてゆきます。


僕たちはL字型になって四人用のテーブルについて勉強していたんですが、客観的にあのときの僕と塩田さんをもう一人の僕が見ていたら、確実によからぬ感情を抱いていたと思う。呪詛の念とか送っていたと思う。


そんな楽しい時間も瞬く間に過ぎてゆき、午後8時。食堂には閉店の時を告げる音楽が。僕たちは勉強道具を片付けて、すっかり暗くなった外へ出てゆきました。冷房の聞いていた食堂のなかとは違って、湿った暖かい、夏の夜の空気がからだを包み込む。


夜のキャンパスは、茶色のレンガで統一された建物がライトアップされ、昼のにぎやかな明るいキャンパスとは趣きの異なる空間をつくりだしています。そこを塩田さんと正門に向かって歩いていったのですが、もし別の僕が、客観的にこの二人を見ていたとしたら確実に怨念とか送っていたと思う。アフリカの少数部族に伝わる強力な呪いをかけていたと思う。


正門を出て、もう人通りもまばらとなった駅までの長い坂道をくだってゆく。いつもは長くて長くて嫌になるこの坂も、この日だけは悪くないと思いました。いや、もっとずっとずっと続いていればいいのに。下宿が隣の駅にある塩田さんは駅へ、歩きで通っている僕は別の道へ分かれて帰宅しましたとさ。



とまあ、たんたんときのうのことを書いてみたわけですが、あれですね、これの話にはオチがないのかと思われたでしょう。しかし考えてみると、恋にオチた可能性も否定できないってことで。
posted by グレエ at 23:39 | Comment(6) | TrackBack(0) | edit


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2006年07月13日 Thu

偽装人生【日記】

いったいどれほどの偽装がこの社会に蔓延しているのだろうか?


僕はあまり詳しくないのですが、しばらく前に耐震偽装事件が話題になりました。マンションの鉄筋の量を不正に削減し利益を挙げるという汚い事件。それが表面化したことで姉歯だとかなんだとかが非難を浴びたわけですが、しかし偽装は様々な形で現代社会を蝕んでいるような気がします。きょう、僕は小さな偽装事件を目撃してしまいました。


きょうは午後一発目の3限に試験があったのですよ。それは予め与えられていたテーマについて1200字程度の小論文を書くという形式でした。なのでその1200字をだいたい暗記する必要があるのです。試験直前の昼休み、僕は前日の夜3時までかかって仕上げた文章を繰り返し読んで、覚えられているかどうかチェックしておりました。


試験開始時間10分前となり、いざ教室へ。ドアを開けてどこの席に座ろうか教室を見回してみました。

「おーい、グレエくん。ここ、ここ」

そう言って自分の前の座席を指差す友人K。避ける理由もないのでそこに座ります。すると、なんかニヤニヤしながら喜んでるんですよ。

「おお、助かったわ」

とか言いながら。いや、何が助かったのかまったく分からないのですが、正直そんなことはどうでもよかったのでまたしてもカバンから文章を書いた紙を取り出して模試直前の浪人生のごとく暗記暗記。試験開始のブザーが鳴り、用紙が配られ試験開始。


ところどころ自分で用意していた文章を忘れていて、アドリブで乗り切ったりもしましたがその試験は無事に終了。ほっと胸をなで下ろしました。席を離れ廊下に出て、先ほど後ろに座っていた友人Kに試験の出来具合を聞いてみました。

「どうだった?」
「いやもう、完璧だったよ。」
「ほんとに!? なんでそんなに自信あるの?」
「これ使ったからさ」

そうしておもむろにポケットから取り出したのは、米粒のような文字の印刷されたレシート3枚分くらいの小さな紙。

「これを筆箱の影に置いて見ながらやったから楽勝だったよ。ハハハハ!」

やりやがった、こいつ。


でまあ、よくよく聞いてみると、どうやら僕を前に座らせたのは先生から見えないようにするためだった、ということでした。死ね、3階から落ちて頭打って死ね。


僕はかなりの正義感の持ち主でしてね、カンニングとか本気で許せないのですよ。それをしゃあしゃあとやってやったぜみたいな顔でしゃべられたら腹が立つというものです。ここは一つ、他の友人にもこのことを知らせて叱ってやらねばなるまい。

「MさんMさん、ちょっとこれ見てよ」

と言って、Kの持っていたカンニング用の紙をMさんの目の前に差し出したんですよ。

「Kくん、最低だね」

うん、それくらいのことを言ってくれるだろうと期待し、少々おねぇ系入ってるMさんに告げ口したんです。で、その紙を見た瞬間でした。

「ふえぇぇぇぇぇ!」

なんか、なんとも表現しがたい悲鳴をあげて驚いていましてね。これはもうKくんへの評価はガタ落ちだろうと、軽蔑のまなざしでKを見つめるに違いないだろうと、そう思っていた矢先。

「これすごーい! いいねこれ! あたしも今度やろー!」

おまえもいっしょに3階から落ちて死ね!



大学の試験でのカンニング。それはさして大きな問題ではないかも知れません。しかし、言うなればそれも、自分の実力を偽るという偽装に他なりません。小さな小さな偽装事件なのです。


僕は、カンニングで100点を取るくらいならば、実力で0点の方がまだいいと思うのです。例え一度のカンニングでも、それは自分の人生を嘘で固めることになります。まるで鉄筋を減らされたマンションのように、人生という名の建物が偽装のものになってしまうのです。偽装建築の高級マンションより、しっかりとした普通のマンションの方を、僕は選びます。


偽装されたマンションであっても、大地震か何かがなければ問題なく住むことができるでしょう。まっとうな建物とおなじように快適に住めるでしょう。しかし地震があれば、もろくも崩れ去ってしまう。きっと、人生もそれとおなじだと思うのです。経歴を詐称したり、裏口入学をしたり、カンニングをしたり、重大な局面で嘘をついたり、そういった不正によってつくられた偽装の人生も、大きな問題に直面しなければ問題ないのかも知れません。けれど、人生を左右するほどの挫折や窮地に陥ったとき、それはもろくはかなく崩れ去ってしまうでしょう。


例え外見はさわやかな大学生でも、カンニングという偽装をするならば心は姉歯とおんなじなんです。髪の毛はふさふさでも、心はハゲなんです。ハゲ! ハゲ! ヅラ! 茶髪のヅラ!



自分はきちんと筋の通った、まっとうな人生を築いてゆきたいと思いました。
posted by グレエ at 22:46 | Comment(5) | TrackBack(0) | edit


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2006年07月12日 Wed

口説き文句【日記】

彼女が欲しいなら、やはり口説くしかない。


心を寄せる女性を自分に惹きつけたいならば、言葉で表現するのが効果的であるように思います。魅力的な言葉というのは女性を振り向かせる、一種の魔法のようなもの。


ある出版社が『口説き文句ベスト10』なる本を出版したようなのですが、僕も自分なりに女性を振り向かせるための口説き文句を考えてみました。女性の方はきょうの日記を読むのをここでやめた方がいいかも知れません。なぜって? 僕に惚れちゃうからさ。




文学好きの女性に対して。

「きみが芥川龍之介とおなじ時代に生まれていたらよかったのに」
「あら、なんで?」
「だって、そしたら芥川は君に夢中になって自殺なんかしなかったと思うんだ」
「そしたらどんな小説を書いたかしら?」
「きみを主人公にした恋愛小説に決まってるさ」

タイトルは『或る女性へ送る恋文』。




理系の女性に対して。

「ねぇ、ちょっと相談にのってくれるかい?」
「どうしたの?」
「どうしても解けない方程式があって、そのことばかり考えて夜も眠れないんだ」
「どんな方程式?」
「いま僕の目の前にいる、きみという方程式さ」

5次関数の方程式に解の公式はない。
恋愛という方程式にも、解の公式はない。




道ばたに咲く花を見ながらこう言おう。

「ねぇ、どうして花の命は短いか知ってるかい?」
「知らないわ」
「花は咲いてくるとすぐ、きみの美しさには勝てないと思って散ってゆくんだ」

きみこそが僕の、世界に一つだけの花。



女性に映画に誘われたら。

「僕は、きみといっしょにいい映画を観たくないんだ」
「どうして?」
「だって、きみが隣にいたら、きみのことばかり見てしまいそうだから」

きみはどんな女優より美しい。




少しうつむいて、沈んだ調子で。

「人間はすべて平等だなんて、あの言葉は嘘だね」
「どうしたの? 何かあったの?」
「だって、きみに出会えた僕は、特別に幸福だから」

人間は不平等だ。




女性にジャムの瓶を開けてと頼まれたときに。

「ごめん、僕はいま手伝いたくないんだ」
「なんでよ、意地悪ね」
「力を入れて頬を赤らめるきみを、もう少しだけ見ていたいんだ」

彼女が照れて赤くなること間違いなし。




部屋の話になったらすかさずこう言おう。

「ねぇ、きみの部屋の鏡は赤くないかい?」
「そんなことないわよ。どうしてそう思うの?」
「鏡が女なら嫉妬で、男なら照れて赤くなるはずだからさ」

きみの鏡は、女なら世界一不幸せな、男なら世界一幸せな鏡。




どんな神学者も哲学者も思いつかなかった神の存在証明。

「ねぇ、神様っていると思う?」
「どうかしら、分からないわ」
「僕は絶対にいるって信じてるんだ」
「なぜ?」
「いま僕の目の前に、神様の使いがいるからさ」

ああ、僕の天使。



意中の女性をじっと見つめながら。

「‥‥‥‥‥‥」
「どうしたの?」
「ごめん、きみの魅力を表せる言葉が、どうしても見つからなくて」

沈黙という最大の賛辞。
posted by グレエ at 20:26 | Comment(8) | TrackBack(0) | edit


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2006年07月10日 Mon

試験開始 feat. 田中【日記】

英語の試験をひとつ終え、はやめに帰宅してきました、グレエです。なんと本日の更新にはあの爆笑問題の田中さんがゲストとして参加してくれることになりました。どんな冴えたツッコミが繰り出されるのか、今から楽しみです。


さて、きょうから大学の期末試験がはじまりました。連日のように日程が詰まっているというのになんだかオラわくわくしてきたぞ!

田中:おまえは悟空か!

試験が嫌だ、忙しい、自殺したい、彼女が欲しいなどという大学生の嘆きがブログに蔓延しているようですが、僕は実はそれほど焦ってはおりません。なぜなら、僕は試験に関してはもうプロフェッショナルの域に達しているからです。

田中:えらい自信だな。

これまでに経験した試験というと、やはり大学受験が大きな関門でしたが、僕は現役のとき、東大にトップで合格してました。

田中:いや、嘘つくなよ! おまえは受験すらしてなかったろ現役のとき!

でも東大にあるあの赤い門、通称赤門をくぐるのが怖かったので東大を蹴って今の大学に落着いたのです。ほら、あの門ってなんか神社みたいじゃん?

田中:そんな理由かよ! っていうかどうせ嘘なんだから。

きょうは英語の試験を受けてきたのですが、明日はコンピューター・プログラムの試験があります。しかもその試験問題というのは「新しいOSを開発しろ」というもので、試験時間は2時間しかありません。

田中:また嘘だよこれ。

しかしこれくらいで音を上げるようではスティーブに笑われそうな気がしますので、なんとか2時間で新しいOS、MOSをつくりあげようと思います。

田中:はいはい、MACに対抗してMOSね。っていうか、スティーブはおまえのことなんて見てないよ絶対。

このMOSの画期的な点はですね、まず画面が白黒だというところ。古きよき時代を想起させるレトロな風味にするつもりです。

田中:いや、そしたらカラーの画像見れなくなるよ。

さらに画期的な点として、マウスを一切使う必要がなく、文字入力の必要もないというところです。これにはさすがのビルゲイツもスティーブのバカもびっくりして昇天すること請け合いです。

田中:おい、バカとか言うなよ、失礼だろ。それにじゃあどうやって入力するんだ?

入力に使うのは0と1のキーのみ。またモニターに表示されるのも0と1のみです。使用者はこの二進法の数字を読み取って操作をすることになります。シンプルイズベスト。

田中:シンプルすぎだろ! 人間には絶対無理だよ!

ただし計算機の機能しかついていないので誰でも簡単に使うことができます。

田中:ただの二進法の電卓じゃねーか!

さて、試験だなんだと騒いでいるわけですが、ここで一つだけ言っておきたい。こんなの読んでいる暇があったらとっとと勉強しろそこの大学生!

田中:いきなりキレんな!

とっとと勉強しろsizmal!

田中:おい名指しすんな! 失礼だろ!

では、脈絡もなくしゃべってきたわけですがきょうはこれくらいにしておいて、僕はこれからジャンプを立ち読みしにコンビニに出かけてきます。大学生諸君の健闘を祈る!

田中:いや、おまえこそ勉強しろ!
posted by グレエ at 16:34 | Comment(9) | TrackBack(0) | edit


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2006年07月09日 Sun

冷蔵庫の悪夢【日記】

おなじ過ちを二度繰り返してはならない。


仕事でもなんでも、おなじミスを繰り返すというのは激しく非難の対象になる。それは、一度目の失敗から教訓を学んでいない、ということを意味するからです。仕事でおなじミスをしたら、一度目のときは寛大であった上司でもその人を叱るでしょうし、人生においておなじミスをしたら、周囲の人からは呆れられたり見放されることもあるでしょう。もっとはっきり言うと、おなじ過ちを繰り返すということは、その人の無能さを露呈することに他なりません。



先日のこと、僕は恐る恐る冷蔵庫を開けようとしていました。部屋の片隅に不気味なオーラを発しながらたたずむ一人暮らし用の小さな冷蔵庫。正直、できることなら開けたくありませんでした。できることなら永遠に放置しておきたかった。なぜなら、そこには10日以上放置した麻婆豆腐があるから。しかし、放置すればするほど状況が悪化するのは目に見えていますから、その禁断の扉を開けてみました。


すると、鍋に入った麻婆豆腐の上に、所狭しとカビが群生している。いやまあ、そりゃ10日も放っておいたらいくら冷蔵庫の中といえどもカビるわな。久しぶりに見た立派なカビにやや感動しつつ、もはや麻婆豆腐ではなくなった麻婆豆腐を捨てました。


でまあ、ここまでは予想通りで別になんてことない日常なんですが、別の問題が発生したのです。なんかね、冷蔵庫のなかの冷却板に、大量の氷が付着しているの。軽く見積もっても500ml分くらいの水分が氷となって付着している。その立派な氷を見て、1年ほど前の悪夢のような記憶が蘇って参りました。



あれも確か、夏でした。一人暮らしをはじめて最初の夏、部屋には備え付けの小さな冷蔵庫がありました。で、その時もやはり、冷蔵庫の冷却板に大量の氷が付着しているのに気づいたのですよ。少量なら放っておいてもいいのだけれど、この時の氷の大きさは冷蔵庫の4分の1ほどを占めていた。なので、僕は早速その氷を取り除く作業にかかりました。


しかしこの作業がもう、想像以上に困難を極めた。中島みゆきの『地上の星』がバックで流れてもなんら不自然ではなく、むしろ世のお父さんたちの涙を誘うくらいのものだった。


まず冷蔵庫の電源をオフにし、作業の邪魔になる冷蔵庫の中身をすべて外に出します。ここで僕と氷とが一対一で対峙し、勝負開始。当たり前ですが、素手ではがせるようなやわな代物ではございませんので、プラスドライバーと木製のハンマーを用意しました。


まずドライバーを氷に当て、ドライバーのグリップを上からハンマーで叩く、叩く、叩く。見た目だけで言えば一端の氷像職人だったと思う。イメージとしては、その調子で氷をガシガシと削っていってすべてを除去し、ラストは中島みゆきの『ヘッドライト、テールライト』で感動のエンディングとなるはずだったのですが、そうはいかなかった。


いやね、削れることは削れるんですが、ドライバーではほんとに少量ずつしか削れないの。一回叩いて取れる量が小指の先くらいですから、そんな調子でいったら何時間かかるか分からない。なので、僕はここで作戦を変更し、ドライバーの代わりに使わなくなった包丁を取り出しました。


ええ、もうちまちまと削るのはやめです。包丁を冷却板と氷のあいだに入れて、一気にひっぺがそうという荒技にチャレンジすることにしました。それで今度はハンマーで包丁のグリップを叩き少しずつ氷と板のあいだに入ってゆきます。いいぞ、いけ包丁。


ガンガンガン。ハンマーで包丁を叩く音が部屋にこだまする。なんか、冷蔵庫に包丁を突っ込んでハンマーで一心不乱に叩いている姿は、客観的にみるとなかなかシュールな光景なんですがそれは置いといて、とにかく叩いて包丁を突き刺してゆく。ガンガンガン、プシューーーー。おや?


これは明らかに何か気体が吹き出ている音。というか、よく見ると氷のあいだから気体が漏れているのが見える。というか、ものすごく臭いの。どうやら包丁の先で冷却板を突き刺して穴を空けてしまい、そこからガスが放出されているらしい。いや、こんな薄っぺらい板にガスが流れているなんて聞いてない。ここでふと、冷蔵庫の中に張ってあった注意書きに目がいきました。


「お願い:冷却器についた霜や凍り付いた容器を、キリや刃物などを使ってとりますと、冷却器に穴があき故障の原因となります。(この故障は、修理できません。)」


おいおい、もっと早く言ってくれよ National さんよー。思いっきり包丁突き立てちまったじゃねーか。


で、National をうらんでいる間にもガスの方はどんどん噴出してきまして、臭いわ頭がクラクラするわでちょっとしたバイオテロみたいになってきました。仕方なく冷蔵庫はベランダに出し、後日廃棄処分となったのです。



あれから1年、管理人にもらった新しい冷蔵庫の氷と、またしても格闘することになろうとは‥‥‥。宿命のようなものさえ感じます。


しかし僕はもうあの頃の僕ではありません。同じ過ちは二度と繰り返さない自信がある。ノーモアヒロシマ。今度は包丁ではなくバターやマーガリンを塗るためのナイフを手に取りました。ナイフといっても、これは包丁と違い刃になっていないので、今度は冷却板に穴をあける心配はありません。また、今度はハンマーも持ちませんでした。


まずは去年とおなじように冷蔵庫のスイッチを切り、中身をすべて取り出します。そして取り出したのがドライヤー。こいつで冷蔵庫内に熱風を送り込み、薄い氷を一網打尽に溶かします。そしてバターナイフを板と氷のあいだに当て、ぐっと押す。万力のような力を込めて押す。するとぐいぐいと氷の中に入ってゆきます。ある程度入ってきたら、今度は左右にぐりぐりする。最後に、一気に下に押して氷を冷却板からひっぺがす!

「イツマデモ冷却板ニヘバリ付イテンジャアネェェーーーッ!コラァァァーーッ!」


冷蔵庫の氷.jpg



ぎゃあー!コードにぶら下がってる!


氷を取るつもりが、冷蔵庫のパーツまで取れてしまった。壊しちゃったのか? という不安が胸一杯に広がってゆきます。おいおいどうするよこれ。また管理人に言わなきゃならんのかな。せっかく新しいのもらったのに、それをまた破壊するってどんなバカなんだ僕は? 下手したらこの部屋追い出されるんじゃないか? いっそのこと、残りの9ヶ月、冷蔵庫なしで過ごしたろか。


などとあらぬことを考えていたのですが、そのパーツというのはどうやら外れてもさして問題のないものだったようで、そのまま使っております。危ない危ない。


それにしても、冷蔵庫ってのは厄介なものです。これほどまで僕を苦しめるとは。しかしまあ、氷はすべて除去できたわけし、しばらくは何もなく平穏な日々を過ごせるでしょう。



そう思っていたのも束の間、次の日の朝、冷蔵庫から牛乳を取り出して飲もうとしたら、妙に牛乳が暖かいのな。っていうか、どう考えても常温だった。うん、氷取り終わった後、スイッチ入れ忘れていたみたいで、冷蔵庫の中身が全滅しておりました。前日、氷を取り終わったあとにまた懲りずに麻婆豆腐をつくったのですが、それも全滅。同じ過ちを繰り返してしまった。
posted by グレエ at 21:07 | Comment(5) | TrackBack(0) | edit


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2006年07月06日 Thu

彼女いない暦【日記】

意外に思われるかもしれないけど、僕には彼女がいない。


二三人しかいない、というのではなく、一人としていないのだ。せっかく苦しい受験戦争を生き延び、自由な大学生活を謳歌すべき年齢で、恋人が一人もいないというのは寂しいものがある。せめて一人でいいから欲しい。


しかし勘違いしないで頂きたいのは、僕の彼女いない暦は、年齢とイコールではないということです。そこだけは誤解しないで欲しい。そこらのモテない男といっしょにしてもらっては困る。僕は生まれる前から彼女がいなかったのだから、僕の彼女いない暦は宇宙の年齢とおなじはずなのです。現在の宇宙研究の成果で、宇宙創世から現在まで、だいたい160億年くらいらしいから、僕の彼女いない暦もまた160億年だということになる。どうだ、すごいだろう。すごく空しいだろう。


それにしても、160億年も僕のような男に誰も寄ってこないというのは奇妙です。ブログを読んでいる人は分からないだろうけれど、僕の顔は木村拓哉と比べてもなんら遜色ないほどなのですよ。目は二つついているし、口も一つだし、指の本数なんてまったくおなじ。おそらく世の中のほとんどの女性から見て、僕と木村拓哉のあいだにはなんらの違いもないに違いない。ただし、世の中のほとんどの女性というのは昆虫や動物も含むのだけれど。


美男子といえば木村拓哉、という発想しか出てこない寂しい僕なのだけれども、一昨日、見ず知らずの女の子から告白されるという驚くべき事件が発生しました。



火曜日、僕は毎週そうしているように、一人で遠い方のキャンパスまで授業を受けに行ってきました。一限ニ限とプログラムの授業を受け、お昼。そちらのキャンパスでは友人がいないので、一人で学食で食事をすることにしました。


選んだメニューはツナ冷麺と大学イモ。やはり外は暑いですから、氷の入った冷麺はひんやりしていていい感じ。それだけでもよかったのですが、少し甘いものを食べたかったので大学イモも食べることにしました。大学の学食だけに大学イモ。あれ、おもしろくない?


それで、席について食べていたのですが、だんだん学食が混んできましてね、ある女の子三人組が席を探してうろうろしていたのですよ。しかしゆったり三人で座れるようなスペースはもうありません。すると彼女らがこちらへ近づいてきて、なんと僕の前に横一列に座ったんですよ。端っこの人が僕の真ん前で、他の二人がだんご三兄弟の次男と三男みたいな感じ。別の表現をすると、テトリスのいちばん無難なパーツみたいな形になった。

「何食べようかぁ?」
「とりあえず並んでから考えよ。混んできたし」

そんな何気ない会話をしているわけですが、端っこのだんご三兄弟の長男はあきらかに僕に気があるわけですよ。初対面で真っ正面に座るってことはもう、それだけで半年以上の友達関係を経てきたのとおなじですからね、たぶん。


それから数分経ち、三人が食事を持って帰ってきました。で、真正面の女の子のトレーにのっていたものをみてびっくりしました。なんか、ツナ冷麺と大学イモがのってた。ツナ冷麺と大学イモですよ。これはもう、意識的に僕とおなじメニューにしたとしか考えられない。


偶然にしてはあまりに低い確率です。ツナ冷麺を選ぶ確率が10%で、大学イモを選ぶ確率が10%で、その他には何も選ばない確率が10%だとすると、その確率はわずか1000分の1ですからね。これはもう告白と捉えていいでしょう。しかも、よくよく考えてみると、このメニューには「大学で出会った私たち、冷たい世の中を手をツナいで渡ってゆきましょう」というコードが隠されていることに気づきました(なんだってーっ!?)。


しかし、僕は、敢えて断ったのです。沈黙をもって、断りました。彼女の積極的な気持ちは実に嬉しかったのですが、もしそこでOKしてしまうと、他の二人の女性に対して恥をかかせることになるし、告白してきた子が妬みを買っていじめられる可能性もありますからね。心を鬼にして断りました。なんてやさしいんだ自分。こうして、僕はまた彼女いない暦を更新し続けることになったのです。



なんか、書いててすごく空しくなってきたのですが、改めて考えてみると、恋人がいるということがほんとうに幸福なのかどうか、疑問も残るわけです。おそらく恋人がいることによって被る被害というか不自由というのも相当なものでしょう。それを考えたら、彼女なんていない方がいいのかもしれない。彼女がいたら時間的に拘束されるだろうし、いつ嫌われるかという不安も抱くことになるでしょう。デートをしたらお金もかかるし、何時間もショッピングに付き合わされるかもしれない。たまの休日には映画をみにいって、手をつないで街を歩いて、喫茶店で何時間もおしゃべりをして、大学では隣の席にすわって授業をうけ、用事もないのにメール交換をしたりお互いの部屋に遊びに行ったり‥‥‥。あー、彼女欲しいなぁ。
posted by グレエ at 21:19 | Comment(9) | TrackBack(0) | edit


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2006年07月04日 Tue

モスバーガー【日記】

モスバーガーのキャッチコピーにはすばらしいものがある。


現在ハンバーガー業界を独走しているマックに負けじとがんばるモスバーガー。モスの売りはおしゃれな内装や、マックよりやや高級感漂うメニューであるが、それだけではない。モスバーガーは店内のいたるところに掲げられた言葉に神経を使っているのだ。きょう、授業と授業のあいまに訪れたモスでも、さまざまな気の利いたキャッチコピーを目撃した。まずは壁に架かっていた押し絵入りのポスターから。


おいしいコーヒーの時間を過ごしていただきたくて、モスのコーヒーは、注文があってから一杯ごとにおいれしています。
さ、ゆっくりと、どうぞ。
HAMBURGER IS MY LIFE



「おいしいコーヒーの時間」という詩的な表現や、さいごの「さ、ゆっくりと、どうぞ。」というフレンドリーな語りかけがなかなかすばらしい。しかしそれ以上に秀逸なのが「HAMBURGER IS MY LIFE」という一文。訳すと「ハンバーガーは私の命」となる。やや意訳すれば「ハンバーガー命」。どんだけハンバーガーが好きなんだ。


ふと見ると、テーブルの上に置いてあるおすすめメニューのような紙にも何かおしゃれな手書き風文字でキャッチコピーが刻まれています。


雨あがりの匂いが好き。 モスバーガー



ああ、そうなんですか。それはよかったですね。としか言いようがない。それに、なんか作者の名前っぽく「モスバーガー」と書いてあるけど、お前は誰なんだと問いたい。さらにその紙の裏面をみるとこんな文字が。


シャキッとしてる? モスバーガー



はっきり言って余計なお世話だ。
その紙にはまたこうも刻まれていた。


じつは、モス生まれ。
テリヤキバーガー 300円



「テリヤキバーガーというとどうしてもマックの方を連想してしまうけれど、ほんとはウチが元祖なんだぜ! マックじゃないんだぜ! ファック・マック! ファック・ドナルド!」というモスの悲痛な叫びが伝わってくるようです。


次に、カウンターに置いてあった「MOS MENU BOOK」という冊子を手に取り、ページを開いてみました。さすがモス。マックの雑然としたメニューとは違って、イラストやデザインもシンプルでしゃれたものに仕上がっています。そこに乗っていたテリヤキバーガーの説明文。


しょう油と味噌の香ばしさ、モスが元祖の和風バーガー。



やはりモスは、テリヤキバーガーはウチが元祖なのだということをなんとしても主張したいらしい。そんなにこだわることもない気がするけれど。次にテリヤキチキンバーガー。


直火で焼いたチキンが香ばしい、モスが元祖の和風バーガー。



どうやらモスバーガーは、和風バーガーの元祖であることにこだわっているらしい


ヨーロッパのカフェみたいな店内からは分からない、モスの「和」への意外な執着を垣間みてしまいましたが、やはりメニューの文章でもかなり凝っている。糸井重里もうなるような名文句ばかりです。そんな珠玉のキャッチコピーの数々をみて、お店を出ようとした時でした。先ほどは気づかなかったけれど、レジの横に大きな文字でこんな文章が印刷されていました。


レタスが、ぶあつい。



正直、感動した。これこそ究極のキャッチコピーではないかと思う。無駄な文章を極限まで削って削って、さいごに残されたもっとも純粋なことば。


IT革命が進み、情報の洪水のなかで溺れ死にそうになっている現代日本において、モスバーガーのシンプルなキャッチコピーには見習うべきものが多い。長い文章なんて、必要ないのです。なんだか僕が言うのは間違っているような気もするけれど、ほんとうに力のある言葉というのは、短く本質を突いたものだと思います。


きょうはそんなモスの精神を見習って、さいごはシンプルにしめることにします。














彼女が、欲しい。
posted by グレエ at 23:48 | Comment(10) | TrackBack(0) | edit


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2006年07月03日 Mon

文章の力【日記】

そろそろミクシィ日記がリアルの生活に影響を与えてきた。



今話題のミクシィの世界に足を踏み入れてもうすぐ半月、僕の日記を読んだ人たちから、だんだんとリアクションがかえってくるようになりました。


前も書いた気がするけど、ふつうの友人とのコミュニケーションに文章という媒体が加わるというのはおもしろい。とても斬新です。どんなに仲のいい人とでも、たいていはおしゃべりをしたり、ちょっとしたメールを送るくらいで、交換日記でもやってない限り、長々とした文章で交流できる機会なんてほぼ皆無。だから込み入った話とかはミクシィでもやらないとまずできない。


これまで8つくらいの日記を書いたのですけど、評判はなかなかよいです。いつも仲良くしている人や、むかしの同級生、浪人時代の仲間なんかはおもしろいと言ってくれる。ただ、ちょっと気がかりなこともあります。それは、ときどきしゃべるけど、それほど親しくない、という微妙な関係の人。


まあ、サークルや授業でいっしょの人は一応マイミクに加えているのですが、あまり日常的に会話しない女の子の場合、足跡は残っているのにコメントは一回もしてくれない、なんてこともあるんですよね。そういう場合、ガラス細工のように繊細な神経構造の僕は不安になってしまう。もしかしてこの人、マジで引いてるんじゃないか? って。


僕は実生活ではガラス細工のように静かな男なのですよ。ラジカセに声を録音しておいてそれで会話しちゃいそうなくらいクールな男なのです。そんな僕が突如、気が違ったかのごとく、ミクシィ日記で「おっととっと夏だぜ!」とか「この日記は妄想であり‥‥‥」とか「彼女欲しい」とか、世界を破壊するくらいの勢いで書くものだから、僕のことをバイクに乗りながら「COOL! COOL! COOL!」とか叫ぶくらいクール・ガイだと思っていた人たちはドン引きしてるかも知れない。


でまあ、先日、「彼女が欲しい」みたいなことを書いて、現在彼女がいないことはおろか、露出狂のごとく自分の欲望まで赤裸々に記してみたんですが、『劇的ビフォーアフター』くらい劇的に女性からのコメントが減りました。僕がクールでなくなり、リアクションがクールになってしまった。
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2006年06月25日 Sun

彼女いるの?【日記】

いねーよボケ!



さて、かなり切れ気味ではじまったきょうの日記ですが、タイトルのこの質問、ほんとにうんざりするんですよ。思えば高校生くらいのころからでしょうか、僕は何度となくこの質問をされてきました。そして、毎回毎回「いないよ」と答えてきた。


いえね、あの、彼女がいないことは置いておくとして、何年も何年も何度も何度もおなじ質問を繰り返しされて毎回毎回おなじ返答をするというのは想像以上に嫌になるものです。しかも、出身地や血液型を聞かれるのと違って、この質問はおなじ人に数ヶ月単位とかでリピートして聞かれますからね。おまえは壊れたラジカセかというくらいにエンドレス・リピートされますからね。そして僕もこれまた壊れたラジカセみたいに「いないよ」の一点張りですから、なんか終わりのない餅つきみたいになってる。


高校生のころは、まあ、ふつうに返答してそれで済んでいたのですが、さいきんはもう、この質問をされると頭にくるくらいでして、手元にデスノートがあったら確実にそいつの名前を書き込んでいる。


つい先日、地元の友人から久々に電話がかかってきたのです。むかしはよくいっしょに遊んでいた幼なじみ。浪人して以来電話でさえほとんどしゃべる機会のなかった彼ですが、その彼から着信があり、電話に出ました。


「久しぶりー! 大学生活楽しい? 彼女できたー?」


いや、この時点でもう抑えがたい殺意が湧いてきましたね。ケータイを逆に折り畳んでやろうかとすら思った。しかしそこは温厚な僕、殺意を抑え、会話を続けます。


「楽しいよ。彼女もできたしー」


うん、嘘ついてやった


「へー、そうなんだ。その子なんていう名前? おれの彼女は翔子ちゃんって言うんだけど」


聞いてもいないのになぜ彼女の名前を僕に報告するのか。はっきり言ってそんなことには塵ほどの興味もありません。


「いや、名前なんてどうでもいいじゃん」


「いまタカシも隣にいるんだけどさ、タカシの彼女はアユミちゃんって言うんだ」


タカシというのも幼なじみなんですが、正直、タカシの彼女の名前とか母親の下着の色くらい興味ないですからね。なぜ聞いてもいないのにそんなことを僕に報告するのか。色ボケしてるんじゃないだろうか。脳ミソまでピンクに染まっているんじゃないだろうか。


ということで、その電話は「死ね」とだけ言って切ってしまうおうかと思ったのだけれど、そこは温厚な僕。適当にお茶を濁しておきました。



まあ、何が言いたいのかっていうと、他人の色恋沙汰に干渉するな、ってことですよ。別に、友人に彼女がいようがいまいがどうでもいいじゃないですか。そんなことに興味を持って首を突っ込んでくるなんて資本主義社会が生み出した心の闇だとしか思えない。聞いてもいないのに報告してくるなんてほとんど狂気の沙汰ですよ。まあ、結局何が言いたいのかっていうと、彼女が欲しいってことです。
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2006年06月23日 Fri

大学極秘レポート【日記】

穏やかな日常の中に、狂気が潜んでいる。


正直、僕はきょう見てしまったものをここに書くべきか否か悩んでいる。真実を伝えるべきなのかどうか、躊躇している。しかし一度見てしまった以上、それを秘密にしておくことはできない。僕は危険を覚悟の上で、見たままのことを記述しようと思う。


昼過ぎに大学へゆき、学食で昼食をとると時計の針は午後2時半を指していた。次の授業まであと30分ある。いつもなら、あいた時間はパソコンをいじったり本を読んだりするのだけれど、なぜかきょうの僕は、ふとキャンパスを探索してみようという気になった。いつもは行かない方向に歩き続けて、10分したら戻ってこよう、と考えた。単なる思いつきのようだけれど、いま思うと、あれは「真実を目撃せよ」という神の啓示であったのかもしれない。


僕の通う大学は山の中にある。いや、山の中、っていうか、山一つ分をキャンパスにしてしまったようなところなのです。なので敷地がバカみたいに広くて、キャンパスの奥の方にはめったに行く機会がない。僕は先ほどの神の啓示に従って、キャンパスを歩き始めました。


5分ほど歩くと、さっきまでいたにぎやかな学食などとは一転して人通りもまばらになってゆきます。その辺りは運動系サークルの部室や運動施設などがあるのですが、閑散としている。歩くに従って和やかなキャンパスの空気が感じられなくなり、なんか魔界の臭気みたいなものが漂ってきて胸騒ぎがする。僕が鬼太郎だったら間違いなく毛が直立していたはず。


途中、Y字型の分かれ道がありまして、そこを左にいくとテニスやバレーのコートがあるのですが、そこを右に進みます。すると、ますます魔界の臭気が濃くなってゆくのを感じる。なんかこう、死の影みたいなものを感じた。


僕はずっと歩道を歩いていたのですが、道ばたに親指2本分はありそうな毛虫がごろごろ転がっていました。色は緑だったり黒だったり、生きていてウゴウゴ動いていたり、誰かに踏まれたのか、死んで潰れているのもいるんですが、そんなモンスターたちに次々にエンカウントする。ついでに、雨の日に土から出てきて戻れなくなってアリのエサになってしまったミミズなんかにもばしばしエンカウント。ラスボスのダンジョンかと思うくらい頻繁に出没してきてLR同時押しで逃げたくなるくらい。こりゃあいよいよ何かがおかしい。いったいこの先には何があるんだろう。恐怖におののきつつも、僕はさらに進みます。


すると、目の前に小さな橋があらわれました。一見、何の変哲もない橋。しかし、先ほどから感じていた魔界の臭気はどうやらこの先から発せられているようでした。橋を渡ろうとすると、もう不気味な雰囲気で心が折れてしまいそうだった。ほんと、弱い人なら「ママー!」とか叫びながら一目散に逃げ出していただろう。


念というか、気というか、オーラみたいなものを普段の10倍くらいに増幅してなんとかその橋を渡りきり、息も絶え絶えだった僕の目に飛び込んできたのはあまりに衝撃的な光景だった。


まず、橋を渡りきった左手側に、シャワー棟と書かれた建物が不気味にそびえ立っていたのですよ。勘の鈍い人は、「ああ、運動系サークルの人が練習後に使用とするシャワーだな」と安易に納得してしまうところでしょうが、研ぎすまされた僕の目をごまかすことはできない。

(ここは処刑用の施設に違いない)

橋の前から感じていたあの異様な空気、それが、この建物からは特に強く発せられていたのです。まるで、いつかテレビでみたアウシュヴィッツ収容所とまったく同じオーラが漂っていました。シャワー棟という表札はフェイクであり、実際は処刑場。


また、橋を渡りきったところには広大な運動場らしきものが3つありました。一見すると、学生がラグビーやサッカーをして楽しむための場所のようなのですが、しかし僕の目はごまかせない。運動場には、スポーツ用の道具に似せたいくつもの処刑用具が存在していました。そのいくつかを撮影してきたのでここで公開してみましょう。まずはこちら。

巨大な断頭台.jpg


ラグビーで使う、あのゴールみたいなやつに見えますが、よくよく注意して見るとこれは巨大な断頭台以外の何者でもないことが分かると思います。これだけ巨大なものであれば数十人を一度に処刑することも可能でしょう。次にこちら。

首つりの道具.jpg


これはもう、首つりのための道具としか思えない。もはやスポーツ器具に見せようという気さえ感じられません。いったい何人がここで絶命したのでしょうか。ひじょうに心が痛みます。


さて、ここまででいくつかの処刑道具を発見してしまったわけですが、そもそもなぜ大学のキャンパスにこのような危険な道具が存在するのでしょうか? ほんの10分も歩けば、元気で明るいキャンパスの風景が広がっているのです。カチューシャつけた女の子がチュッパチャップスしゃぶりながらアホな顔して歩いてたりするんです。いったいこの大学はどうなっているんだ?


断頭台や首つり道具を横目に見ながら、何かに導かれるかのように先へ進んで行くと、そんな疑問をいっぺんに解消してくれる現実が待ち受けていました。

フェンスの向こうの囚人.jpg


運動場にフェンスが設けられ、その中に、背中に囚人番号の書かれた服を着て運動をする囚人の姿がありました。この時、僕の疑念は確信へと変わった。


そう、ここは大学のキャンパスの一部でありながら、収容所兼処刑場だったのです


はじめは何がなんだか分からず、処刑道具を目の当たりにしても事態が飲み込めなかった僕ですが、ここまで決定的な光景を見せつけられては自分をごまかすことさえできません。僕の在学中の大学は、実は大学なんかではなく、アウシュヴィッツのような大規模収容所券処刑場だったのでした。


正直、フェンスの向こうでサッカーに興じる囚人を見て、足の震えが止まらなかった。まさか21世紀の日本で、しかも自分の通っている大学でそんなことが行われていたなんて。できれば彼らをそこから助け出したかったけれど、もしばれれば僕まで処刑されるかもしれない。第一、ふつうに見えるこのフェンスにも、逃亡防止用に高圧電流か何かが流れているに違いない。僕は自分の無力さを呪いつつ、涙をこらえながら来た道を引き返しました。


あまりに残酷な現実に耐えながら、僕は頭を整理しようと、この大学について考えを巡らせてみた。すると、これまで気にも留めなかったささいなことが、急に意味を持ち始め、大学という名の収容所のシステムが、はっきりと姿を表してきたのです。


僕の大学のキャンパスには、「通行許可車」というプレートをつけた原付にのって移動する職員が存在します。以前は、ただ単に職員のおじさんがキャンパス内の移動で走っていると思っていたのですが、これは実は逃亡者の監視のためで、もし逃亡者を見つけたら、その原付で追跡し、ふたたび捕縛するためなのでしょう。あの職員たちは、実は収容所の監視員だったのです。


あるいは、大学のキャンパスには門が3つほど存在し、それぞれに監視小屋のようなものがあって、門衛さんが配備されているのですが、あれも実は逃亡を防ぐためのチェックポイントだったのでしょう。


さらに、より根本的なことを言うと、このキャンパス自体、はじめから収容所の併設を意図してつくられたものだったと考えられます。元々僕の通う大学は京都市内に古くからのキャンパスがあるのです。それなのに、20年くらい前に、現在のとんでもない田舎の、それも山一つ分くらいありそうな広大なキャンパスを建設しました。人目の少ない田舎、そして無駄に広いキャンパス。収容所建設にこれほどうってつけの条件はありません。




社会的には大学として認識され、実際にその中では明るく朗らかなキャンパス・ライフが繰り広げられているわけですが、そのわずか数十メートル先に、あのようなナチス時代顔負けの巨大収容所兼処刑場が存在している。まさに、狂気は日常のなかに潜んでいる。






なんてことを考えながら歩いてたら、3限のドイツ語に遅刻してしまった。
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2006年06月18日 Sun

心の扉の先にあるもの【日記】

僕とおなじ学科の女の子に、野口さんという人がいます。
彼女とは、語学など複数の授業でいっしょでよく顔も合わせるのに、あまり親しくなれずにいる。きっと、彼女はまだ僕に対し、心の扉を閉ざしているのでしょう。そんな彼女のかたくなな心を開くため、僕は少しずつ、彼女に歩み寄ろうとしています。


さて、僕はそんな涙ぐましい努力をしているわけですが、このことをおなじ学科の友人たちに話したらどえらい反応が返ってきました。


僕はよく大学内の休憩所みたいなところで、友人たちと「つきあうならどの芸能人がいいか」などという知的な議論を闘わせているのですが、先日もその休憩所で授業後にしばらく話し込んでいました。あのときは友人2人といっしょだったんですが、そこで、学科内の女性の話になったときに、僕が野口さんの話をしたのです。



僕「おれ、さいきん野口さんと話せるようにがんばってんだよね」


A「えっ、グレエは野口さんがいいの?」


僕「違う違う。そういう意味じゃなくて。ただ、おなじ授業いっぱい取ってるのにあんまり話せてないから」


A「いや、野口さんと仲良くなるのは無理



僕「でも、なんとか野口さんの心の扉を開くカギを見つけ出してみたいんだよ」


A「いや、野口さんの心の扉に合うカギはない」


B「っつーかむしろ、鍵穴自体存在してない



僕「ひどいなおい!こっちは努力してんのに」


A「ぜったい無理だから諦めろって!おれだったらはじめから諦める」


B「っつーかむしろ、努力する価値すらねーよ



僕「い、いや、でも、なんかこのまま引き下がって仲良くなれないってのもなぁ‥‥‥」


A「どうせ野口さんの心の扉開けてもなんも入ってないって!」


B「うん、たぶん開けてもトイレだよトイレw






野口さんの評価悪すぎ。
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2006年06月15日 Thu

トラップ【日記】

今朝、トイレで用を足して水を流したときに、その異変に気づいた。いつもならゴーというけたたましい音とともにタンクに水が補充されるはずなのに、まったくその気配がなかった。嫌な予感がして蛇口をひねってみると、やはり水がちょろちょろとしか出ない。うん、水が止まった


いや、でも水道代払ってないから止められたというわけではなく水回りのトラブルが原因だということはすぐに分かりました。だって、水が止まるの入居以来4回目ですからね。(前回止まったときの記事はこちら


絶望しつつしばらく様子を見ていたんですが、10分くらい経ってもう一度試しに水道をひねってみたら、今度はなぜか普通に水が出るようになってました。さっきのは何だったんだ? 一時的なものだったのかな? と思いつつ服を脱いでシャワーを浴びました。これが悲劇のはじまりになるとも知らずに‥‥‥。



ええ、はじめは順調に、いつも通りに水もお湯も出ていたんです。そうしていつも通り髪を濡らしてシャンプーを終えました。さきほど水が出なかったときはどうしようかと思ったけれど、助かった。水のありがたさをひしひしと感じていました。
それから、シャワーでリンスを洗い流していたとき、事件は起こった。




(ん? なんか、お湯が熱い気がする)


(あれ? だんだん熱くなってきてるような‥‥‥)




熱ち〜〜〜〜!






ありえない熱さだった。
僕のマンションのシャワーは、水の蛇口とお湯の蛇口が別々についていて、そのふたつを適度に回すことによってベストな温度にするというめんどうなものなんだけど、水の方が完全に止まっていた。100%のお湯だった。

いや、お湯というのは正確ではない。熱湯といっても足りない。だって、食事のときとか、茶碗にみそ汁の素を入れて蛇口からそのお湯を直接入れて飲んだりしていますからね。みそ汁できるような温度の熱湯が予告もなしに頭にふりそそいできた。すぐ蛇口閉めなかったら大ヤケドしていたところだ。


でまあ、何が起こったのかというと、復活したと見せかけていた水が止まってしまったの。さっきは勢いよく蛇口から出ていたのに、シャワーを浴びだして5分という微妙な時間で止まってしまったの。何のトラップだこれ。


しかもリンスを流している途中で水が止まるという、測ったようなタイミングですからね。ちょうど髪も全身も、流れてきたリンスでべたべたになっているところを狙ってきましたからね。誰かの悪意を感じずにはいられないくらいだった。


でまあ、そんな状態で出るわけにはいきませんので、水が復活することを願ってバスタブのなかで直立不動。素っ裸で直立不動。ときどき水道をひねってみながら直立不動。自分で自分がかわいそうになってきた。
しかし待てど暮らせど水は出ない。まあ、正確にはちょびちょび出ているのだけれど、体を流すには不足すぎる。なので、復活の可能性にかけて我慢していたんですが、マンションの外では天然のシャワー(いわゆる雨)が降り注いでんのな。おちょくられてるようにしか思えない。もういっそのこと素っ裸のままベランダに出てって天然のシャワー(いわゆる雨)を浴びてやろうかとも思ったけどやめておいた。向かい側に女性専用マンションがそびえ立っているからな。こんなところで捕まりたくない。



しばらく我慢していたのだけれど、さすがに寒くなってきましてね。もう限界だと思って、ちょろちょろとしか出てこない冷水で髪と体を流しました。きのうまであんなに熱くて死にそうだとすら思っていたのに、いきなり拷問のような冷たさだからな。自分で自分がかわいそうになった。




朝っぱらからそんな状態で鬱だったんだけれども、今日も大学で授業がありますので、身支度を整えて颯爽とドアを開けて足を踏み出しました。



ビチャッ‥‥‥




廊下水浸し






そんなヴェネツィアのようなマンションの廊下に、長靴を履いた管理人のおっさんが立っていて、こう言い放った。




えらいこっちゃで〜。水道管が破裂したんですわ〜!





何回目だちくしょう。
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2006年06月14日 Wed

ワールドなんとか【日記】

僕はスポーツ観戦は好きじゃない。
だいたいスポーツ自体をあまり好きではないのだから、他人がスポーツしている姿をテレビで観るなんてことは退屈以外の何者でもない。NHK教育の「お母さんといっしょ」の方がまだおもしろい。そういうわけで、僕はまともにテレビでスポーツを観たことがありません。


あれは一昨年だったでしょうか。世の中がアテネオリンピックで活気づいていたとき、そのときも僕はビタ一文関心を持っていませんでした。浪人中で寮に入っており、テレビも新聞もみられないという懲役一年みたいな状態だったので無理もなかったかもしれませんが、たとえテレビを観れる環境だったとしてもオリンピックなんてどうでもいいと思ったでしょう。

まあそんな僕でも「今年はオリンピックがある」という情報だけは知っていまして、夏か秋ぐらいにたまたまそのことを思い出したんですね。そういえばアテネオリンピックはどうなったのかな、って。なので友人にちょっと聞いてみました。



僕「アテネオリンピックっていつはじまるの?」


友人「もう終わったじゃん



僕は世界に置いて行かれた。

いや、開会式がはじまったという情報も聞いてなかったし、メダルを取ったという情報も知らなかったからな、あのときは。ひたすら英文法とかベクトルの勉強をしていたからな。なんか、人間として終わっている。



そして今、世界はワールドカップ一色となっています。ブログでワールドカップについて書いている人もいるし、大学の友人の間でもその話題は頻繁に出てくる。
しかし、例によって僕は何も知らないのですよ。日本のチームについて知っていることと言えばユニフォームが青いってことと、監督がジーコってことぐらいです。選手が誰とか、ほんと分からない。中田、っていたっけ?というレベルです。あ、でも、11人でやるってことは知ってる。



もう、非国民と呼ばれようが国籍を剥奪されようが、文句一つ言えないような日本人失格の僕なんだけれども、これでもドイツ語の勉強はかなり熱心にやっています。ドイツといえば、ワールドカップに関わらずサッカーが国民的なスポーツとして愛されていて、人気が野球とサッカーに二分される日本なんかとか比べものにならない。
当然、ドイツ人はみんなサッカーが大好き。

しかし、僕のドイツ語の先生(ドイツ人)が、他の学生とこんな会話をしているのを聞いてしまった。




学生「先生って授業中にサッカーの話しないけど、ほんとはサッカー好きなんですよね?」



先生「(首を横に振りつつ)興味ない





ドイツ人失格。
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2006年06月12日 Mon

ミクシィ【日記】

大学のPCコーナーにいくと必ずといっていいほど数人がオレンジ色の画面を見つめている。

やさぐれるとは、こういうことさ。
そう、ミクシィ


以前から周囲の人間から何やらミクシィという単語が聞こえてきてはいたのですが、僕はずっとそんなものやるまいと心に誓っていました。僕にはブログだけで十分だ、軟派なミクシィなんぞに手は出さねぇ、と。

そんなわけで、大学でオレンジの画面を開いている人間をみると後ろから蹴り飛ばしてモニターに顔めりこませたろか、などと思っていたのですが、事態は急転しました。


きのうの夜、ネットという情報の海の上をサーフィンしていたのですよ。お気に入りのブログやサイトを巡回していました。いくつかのサイトの「ミクシィはじめました」という記事にやや興味をひかれながら‥‥‥。

(い、いや、ででででも、別にミクシィやりたくなんかないんだからねっ!)

ツンデレ風に自制心を働かせていたら、突然ケータイに一通のメールが。しばらく会っていない、地元の友人からでした。

友人「久しぶり〜!元気〜?ミクシィとかやってる〜?」

僕「おお、久しぶり!ミクシィはやってないよ」

友人「じゃあPCのアドレス教えて〜!」

僕「いいよー!abc‥‥‥‥‥‥


はい、ミクシィはじめました。いや、まあ、ね?あれですよ、正直かなりやりたかったの。そんなわけで、これからはこのブログとミクシィの掛け持ちとなります。



ああ、またしてもネット中毒が加速してゆく‥‥‥。
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2006年06月09日 Fri

伝説【日記】

金曜2限の英語の授業。そこでは毎週、新たな伝説が次々に誕生している。



去年から、英語の授業はいくつか受けていますが、これほどの惨劇ははじめてです。どう考えても、大学中のおバカさんをかき集めてきたとしか思えない。その授業に出ている学生がどうやって受験に合格したのかふしぎで夜も眠れないくらいです。近所の不良が潜り込んでいるのではないか、と本気で疑ってしまうほど。

本日もまた、彼らはいくつもの伝説を生み出してくれました。



授業開始5分前に教室に入ったのですが、「あれ、ここは田舎のコンビニの前でしたか」と思うような光景が広がっていました。後輩が窃盗で少年院に入れられていたり、友達が高校生のカノジョを妊娠させちゃったり、ゼファーのことを尻上がりのアクセントで発音しているに違いないという連中ががん首そろえてイスに座っているんですよ。


大学に来たつもりなのに間違えて族の集会に来てしまったのかと思ったけれど、やつらの机の上にはチャンプロードではなく僕とおなじ教科書が出されているのでどうやらここは大学らしい。まあ、そんな学生ばかりでも教授がやってきて授業がはじまります。


この授業も、教科書を使い、それを読んでいって要所要所で先生が学生をさして答えさせるのですが、それがもう、ありえないのですよ。どう考えても、髪といっしょに脳まで脱色してしまったとしか思えない。


文章のなかに regional expressions という単語があったの。これは「地方特有の表現」という意味なのだけれど、これについて先生が学生に質問したの。


「この regional expressions とおなじ意味を表す一つの単語が文章中に出てくるのですが、それを答えてください。中島くん」

「はい」

教科書に目を走らせてしばらく考える中島くん。ちなみに、その単語というのは colloquialisms で、regional expressions のすぐ次の行に書いてあります。数秒の沈黙を破って出てきたのがこの答え。

「unusual expressions ですか!?」

一つの単語だと言っているだろうが。しかも、正解はすぐ次の行にあるのに、なんでわざわざ4行も隔たっているところからその2語を選んできたのかが分からない。脳まで金色に染まってしまったとしか考えられない。


そのあと、扱っている文章の内容から、アメリカの州の話になりました。アメリカの州の名前を言えますか、ということで、先生が一人一人学生を指名してゆきます。まず僕が「コロラド」と答える。次にテキサスだとかイリノイだとか出てきます。しかし5人目で出来損ないのホストみたいなやつが指されてこう言った。

「分かりません」

いや、あなたの脳には州の名前が4つ以下しかインプットされていないのですか。まだ46州も残っているし、ニューヨークとかカリフォルニアとか、有名な州が出ていないではないか。で、そのあと次々と州の名前が挙げられ、15人目くらいだったでしょうか。そこでまた勇者が現れた。


「鈴木くん。州の名前」

「ハワイ」

「それはもうさっき出ました」

「じゃあサンフランシスコ」

「それは州の名前ではなく、都市の名前です」

うん、どう考えても髪といっしょに脳まで茶色に染まってしまっているとしか思えない。


もう、この時点で帰りたくなった。履修中止期間にこの授業をデリートしておかなかったことを激しく後悔しはじめた。しかし、僕はさらなる惨劇を目撃することとなりました。


また教科書を読んでゆくうちに、今度はこんな英語の表現が出てきたのですよ。

 Don't be in such a hurry.

これは「そんなに急ぐなよ」という意味で、それほど難しい表現ではなく、むしろ基本的なものです。これだけ見て分からなかったとしても、文脈から考えてそれしかないわけです。百歩譲って文脈すら把握できていなかったとしても、辞書で調べれば一発で分かる。これをまた先生が学生をさして答えさせようとしました。


「青木くん。この don't be in such a hurry はどういう意味でしょう?」

「わかりません」


青木の脳は腐っているということが判明した。


「では桜井くん。これはどういう意味でしょう?」

「わかりません」


桜井の脳も腐っている。


「大塚くんはどうですか?」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥(沈黙)」


大塚は死んだ方がいい






金曜2限の英語の授業。それは、枯れることのない伝説の泉である。
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2006年06月08日 Thu

副流煙【日記】

きのう、大学でヤニ検査というのをやっていたので行ってきました。


僕はちょうど3年前くらいからたばこを吸い始めて、それから毎日欠かさず吸っているのですよ。まあ、浪人中は一日に3本くらいだし、現在も一日に6本くらいなので大した量ではないのですが、それでも3年間ですからね、たぶんトータルで5000本くらいは吸っているでしょう。たばこ一本が10cmだとして、5000本で500mですよ、0.5kmですよ。僕の実家から中学校までの道にたばこを一直線に並べて、それをすべて吸ったことになるわけですよ。


なので、おそらく僕のからだはもうたばこに蝕まれているはず。もしかしたら、肺の色なんかカカオ99%チョコレートみたいになっているかもしれない。そんなこんなで、からだがどれくらいたばこで汚れているかを調べるヤニ検査なるものを受けてきました。


ヤニ検査、略して「やにけん」。
たばこの誘惑に負けて喫煙を続け、それでも肺が汚れているかどうか気になるというチキン野郎どもが群がる検査会場に友人2人とともに乗り込んでゆきました。もちろん、僕もそんなチキン野郎の一人。


いっしょにきた友人というのはこの2人。まず一人は半年ほど前から吸い始めたNくん。彼は一日に吸う本数が2、3本という、僕よりも軽いスモーカーで、むしろ喫煙者としては失格と言っていいくらいの人です。もう一人は、たばこをまったく吸わないMさん。検査する必要すらない気がするけど、なんかなりゆきで付いてきた人です。


で、なんかテントが建ててあって、そこで3人、イスに座ってお兄さんの説明を受けます。

「この試験紙の先に唾液を少し染み込ませてください。苦いので指で歯におしつけてくださいね」

言われた通り、その細長いリトマス試験紙みたいなのを歯にくっつけて唾液を染み込ませる。そして、その紙をお兄さんに渡して待つこと1分。まずはNくんの結果発表。


あ、ちなみに、判定は試験紙の色の濃さによって5段階で出るようになっています。汚れ具合が低い方から順に、

 −  →  +−  →  +  →  2+  →  3+

となっている。さて、Nの結果発表。

「こちらの方は+です。少し汚れていますね」

やにけんの前にもらった紙に、+という判定には「少量の喫煙者 受動喫煙 周りに喫煙者が多いようですね」というコメントが書かれていました。うん、まあ、Nは少しは吸っているわけだし、これは妥当な判定でしょう。


次に3年間吸い続けてきた僕の結果発表。
さすがに3+が出たらショッキングだけれども、Nが+なのだから2+ぐらいはいってしまうかも。

「こちらの方は+−です」

おや、Nよりも低い判定が出た。なんだこれ。明らかに僕の方が喫煙期間も量も多いというのに、なんだこれは。判定したのがこのリトマス試験紙みたいな試験紙でなく人間であったなら異議が出されていたところだ。

ちなみに、+−はこんな感じ。

「少し汚れています 他人の煙に注意しましょう」

いやいや、僕自身が吸っているのですが。なんだこれ。


続いてMさん。彼女はあまり検査する気もなかったらしいけれど、来たのでとりあえずみてもらっていました。彼女は喫煙者ですらないので、十中八九、−の判定が出るでしょう。

こちらの方は+です

なんだこれ。喫煙者ですらないのに、3年間吸い続けた僕より汚れているらしい。ちなみに、もう一度+判定のコメントを見てみると、

「少量の喫煙者 受動喫煙 周りに喫煙者が多いですね」

吸ってないのに少量の喫煙者と同レベルに汚れているらしい
なんか、Mさんは飲食店でバイトをしていて、喫煙席に行くときに客のおっさんたちの副流煙をたらふく吸い込んでいるらしいのですよ。副流煙の力って偉大ですね。



結局、常習的な喫煙者である僕より、他のふたりの方が汚れているという意味不明な結果となりました。



Mさん、ドンマイ。
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2006年06月05日 Mon

一日のはじまりは挨拶から【日記】

どうもきょうは調子が悪い。


昨日はある行事のために一日中てんやわんやの騒ぎで、おそらくその疲れが残っているせいなのですが、朝から体の具合がよろしくない。そのせいで精神的にも病んでいて、駅前でたむろしているチャラチャラした男女の集団を見たときは機関銃で乱射してやろうかと思った。そのくらい病んでいるし疲れている。

しかしこれにはもっと直接的な原因があったのですよ。きょうの朝のことです。


きょうのさいしょの授業は2限だったのですが、予想通り寝坊しまして、もうどうでもいいしと思いながら優雅にコーヒーを飲んで少々ブログ閲覧をしてから大学へ行ったのです。教室では学生たちが熱心にドイツ語の勉強をしていました。ちょっと気まずい思いで、そこへ40分ほど遅れて入室。

「毎日遅刻していた高校時代が懐かしい。あのころの僕は本物のクズだった」

そんな感慨に耽っていると、先生がある3人組のグループを指差して、あそこでいっしょにおやりなさいと言う。なんか、ドイツ語の教科書を使って会話の練習をしていたのですが、そこでいっしょにやれと言う。そしてその3人組に目をやったのですが、そこにあの方がおられた。そう、野口さんがおられた。


野口さんというのは、語学の授業でいっしょの女の子です。これまでほとんど話したことはなかったのだけれど、同じ学科でもあるし、これから接する機会が多くなりそうだから仲良くなりたいと思っている人です。ただ、彼女が男としゃべっているのを見たことがない。なので男の僕が彼女と仲良くなろうと思ったら、東大医学部に首席で合格するより遥かに難しい。


大学内で顔を合わせたら笑顔で手を振って挨拶をするというのが僕のささやかな夢なのですが、たぶん現時点で手を振ったらびっくりして逃げ出されるか、もしくは冷静に会釈されるであろうという、天文学で言えば150億光年くらいの距離が僕と彼女とのあいだにはあるのです。


さて、その距離を10億光年くらいに縮めるべく、僕は彼女に挨拶をすることにした。まず人間関係の基本は挨拶ですよ。毎日笑顔で「おはよう」と言いあえるようになればもうマブダチも同然。

僕は野口さんのいる3人組の方へ歩いてゆきました。案の定、その3人組は全員女の子で、野口さんは楽しそうに彼女らとおしゃべりしている。しかし、ひるむわけにはいきません。いけっ、グレエ!





「おはよう!」








えっ?あっ!おおおはよ!




びっくりしすぎだ野口! 「おはよう」って言っただけなのに、初対面でプロポーズされたのかというほどにびっくりされました。しかも上の発言、言い切るのに約0.2秒という黒人ラッパー級の早口だったからな。なんかもう、「なんで大して親しくもないお前がいきなりあいさつなんかしてくるんだよ。死ね!いますぐ死ね!喉かっ切ってここで死ね!」ぐらいの感じだった。うん、もう、きょう一日ブルーになるくらいベッコベコにヘコみました。しかし負けるもんか。
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2006年06月02日 Fri

男は苦手ですか?【日記】

野口さんは、語学の授業でいっしょの女の子です。おなじ学科だし、去年からいくつか共通の授業を取っていたにも関わらず、僕はほとんどしゃべったことがなかったのですよ。でも、これからも接する機会が増えそうな感じなので、これはそろそろ仲良くなっておかなくては、と考えていたのです。

ただ、問題が一つだけありました。


野口さんが男としゃべっているのを見たことがない


うん、いつ見ても仲良しの女の子としかしゃべっていないのですよ。彼女の顔を覚えてからかれこれ1年以上経ちますが、男としゃべっている姿はビタ一文見たことがない。いつも仲良しグループみたいな人たちとばかりしゃべっている。これはどう好意的に解釈しても、男の僕が仲良くなるのは難しい。つまり、図で示すとこれくらい難しいのです。


野口さんと仲良くなる>>>【越えられない壁】>>>司法試験>東大>京大


そんな、男を寄せ付けない鉄壁のごときオーラを攻略すべく、僕は立ち上がりました。‥‥‥いや、別に、あれだよ?好きとかそういうんじゃないよ? でもなんか、こう、僕のなかのチャレンジ精神のようなものをくすぐるのですよ。とうてい不可能だと思われるようなことにこそ挑戦したくなるのですよ。届かないって言われたってそのままジャンプしたい年頃なんですよ。

まあ、なぜ彼女と仲良くなりたいのかと聞かれれば、ごちゃごちゃ言うより、こう答えるのがもっとも適切だと思う。



「そこに野口さんがいたから」




さて、まずなんと言って話しかけようか悩むわけです。まさか、いきなり「きょうの夜暇?いっしょに夕飯たべない?」なんて言うことはできない。下手にそんなこと言ったら、「えっ?何なのいきなり?あんた何様?」とか言われかねない。そしたら僕はショックのあまり耳から脳が飛び出して死んでしまうかもしれない。


そこで閃きました。

そういえば、火曜日に遠い方のキャンパスで彼女を何度か見かけたことがある。ふつう2回生はそっちの方のキャンパスにはいかないのに、僕とおなじ曜日に彼女も遠い方のキャンパスで授業を取っているのですよ。これは会話のきっかけとしては申し分ないでしょう。おそらくこうなるはず。


「ねぇねぇ、野口さんって火曜日に市内のキャンパスにいるよね?」

「えっ? なんで知ってるの?」

「ときどき見かけるからさ」

「あっ、そうなんだ。グレエくんも火曜日あっち行ってるんだ。何の授業とってるの?」

「3限の○○先生の授業」

「へー、わたしの友達もそれとってるよ!おもしろいって言ってた」

「野口さんは?」

「あたしはねぇ‥‥‥」


って感じで親しく会話できるに違いない。打ち解けたひとときを過ごし、彼女との距離は急接近、キャンパスで顔を合わせたら白い歯をキラーンと輝かせて笑顔で手を振ってくれるぐらいになるかもしれない。よし、これでいこう。


そうして語学の授業が終わったあと、すぐ後ろの席に座っていた彼女の方をふりむきました。もちろん、自然に話しかけるために、あらかじめ彼女のすぐ前の席に座っていたのです。すべて計画通り。夜神月も取り乱すほどに計画通り。幸い、このとき隣の席に座っていた女友達との会話も途切れていました。もう僕と彼女を邪魔するものは何もありません。あそこに児玉清がいたら、間違いなく「アタック・チャンス!」と言ったであろう絶好のタイミング。あとは勇気を出して彼女にアタック‥‥‥じゃなかった、話しかけるだけだ。

いけっ、グレエ!



「ねぇねぇ、野口さんて火曜日に市内のキャンパスにいるよね?」



言った!言った!言ったぞ!
さぁこい! これで文句なくきっかけはできた! あとに待つのは楽しい語らいのひととき、ふたりだけのアバンチュール!



















えっ?なになにっ!?どうしたのいきなり!?






(あっ‥‥‥いや‥‥‥僕はちょっとお話したかっただけなんだけれど。いきなり夕飯に誘ったわけでもないのに、そんなにびっくりすることないんじゃないか? ただの、何気ない、学生同士のふつうの会話じゃないか? 僕はあくまで自然に話かけたつもりだったけれども、無意識のうちに触れてはいけない部分に触れてしまったのかな? いや、さきほどの発言の中にそんなセンスィティブな内容が含まれているなんてありえない)


などと思って呆然とそこに立ち尽くしていると、そこに入ってきたのが野口さんの友人。


「グレエくんあっちのキャンパスの授業とってるんだ。何の授業とってるの?」

「○○先生の授業だよ」

「ああ!それ、順子ちゃんもとってるよ!」

そこで野口さん、

「ああ!順子もそれとってるんだー。まだ2回生なのに」







結局また友人と話し始めちゃったよこの人。しかも、僕、放置されちゃったよ。







きょう、野口さんと話をした時間は実質5秒程度
どうやら、男の僕が彼女と親しくなれる日は、まだまだ遠い先のことになりそうです。
posted by グレエ at 18:13 | Comment(6) | TrackBack(0) | edit


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2006年05月31日 Wed

1億のブログ【日記】

とうとう、この事実に気づいてしまいました。
チュッパチャップスがファッションになっているということに!


いやね、なんか最近やたら口から白い棒をだしている人が多いとは思っていたんですよ。なんでこんなにチュッパチャップスがはやっているのか疑問だった。しかも、たいていおしゃれな人がなめてるのね。そういう人たちが口から白い棒を出している。口から白い棒を出してますが何か? みたいな顔して出してる。きょう、改めてその光景を目撃して、その意味が急に判明したの。それはおそらく、新しいファッションの形なのだろう、と。


口から白い棒を出す、ということで考えれば、代表的なものにタバコがあります。少しまえであれば、タバコは男がかっこつけるための道具でもあったと思う。渋さ、男らしさ、大人っぽさ、そういうものを演出するためのファッションがタバコでした。


しかし、昨今の禁煙ブームでタバコに託されていたかっこいいイメージは崩壊しつつあり、むしろよくないイメージが持たれるまでになった。つまり、ファッションとしてのタバコはその座を追われてしまったのです。そうして、口から白い棒を出す、という役割を担うものがなくなり、そこに新星のごとく登場したのがチュッパチャップス。チュッパチャップスならば体に害はないので社会的な追放の危機にさらされることは少ない。しかも、タバコとは逆に、幼さ、無邪気さ、やんちゃっぽさを演出することができる。若さや幼さが異性の魅力として威力を持っている現在、これはファッションとして絶大な威力を発揮するようになった。まさに、口まわりのファッションにおける革命が起こったと言えるでしょう。


こうやって世の中の移り変わりの早さを目の当たりにすると、さすがに驚きを隠せません。たった数年で、社会はがらっと様相を変えてしまう。


たとえばケータイもそうです。僕が小学生くらいのころは、大人でもそんなに持っていなかった気がする。おそらく、大人達でさえ、ケータイが必要だと考える人はそんなにいなかったと思う。まして高校生のほぼ全員が持つようになるとは夢にも考えなかったでしょう。それが今や、大人なら持つのが常識、高校生でも、ケータイを持ってないやつは変だ、頭がおかしい、狂っている、もう人間じゃない、人間やめますか? それともケータイ持ちますか? などと言われかねない状態になっている。


ケータイが普及しはじめたころは、電波が脳に悪影響を与えるかもしれないなんてことが言われていましたが、圧倒的な普及率におされたためか、そんな話はまったく聞かなくなりました。世の中の変化というのはものすごいものがある。特殊であったものが、あっという間に常識に変わってしまう。


さて、ここからがようやく本題なのですが、ブログも現在、そのような道をたどりつつあるのだと思います。ブログのサービスがはじめて開始されたのがいつかは分かりませんが、そこそこ普及しはじめたのが2003年か2004年あたりでしょうか。いま、ブログはさらに一般的になりつつありますが、それでもケータイに比べると持っているのはまだまだ一部だと言えるでしょう。ブログ利用率の高そうな大学生でも、誰かがやっているという話はあまり聞かない。しかし、だんだんとブログの魅力とポテンシャルが一般に浸透し、わずか数年後には日本人の半数がやるようになり、数十年後には国民のほぼすべてがブログを持つようになるかもしれない。


つまり、日本に1億のブログが存在する日がくるかもしれないのです。


そのときに日本で力を持っている大人というのは、僕たちの世代ということになるでしょう。現在の高校生や大学生くらいの人々ですね。大人というのはいつの時代も若者のマナーを批判するものですから、きっと未来の僕たちも、若い人のブログのやり方についてうるさく言うに違いない。



「さいきんの若い人のブログはなっていないですね。カテゴリの分け方もめちゃめちゃで見づらくてしょうがないですよ」
「ええ。このごろはカテゴリ分けをしない人もいるようですよ。それに、サービスが充実したせいでHTMLの存在を知らない人までいますからね」
「このごろはバトンなんてものもあまり見なくなりましたけど、どうも人と人とのつながりが希薄になっている気がしてしょうがない」
「そうですね。日本のブログ・コミュニティが貧困になっているのを感じます」



日本の社会を担う大人達が、こんな会話を交わす日がくるのかもしれません。その頃にはブログ入試がおこなわれたり、小中学校でブログの授業が必須科目になったり、初対面の人とまずブログのURLを交換するのが当然になったり、女子高生の援助ブログ交際が問題になったりするかもしれません。というか、ブログ入試はそろそろどっかのとち狂った大学がやりそうな気がしないでもない、私立の美大とか。


そうしてブログ文化は急速な発展を遂げ、現在のそれとは似ても似つかないようなものになるでしょう。僕たちが老人になるころには、テキストと画像と動画のみが主であったブログなど、今でいう白黒テレビとか真空管を使ったパソコンのようなものになるかもしれない。そうしたら、僕は自分のかわいい孫娘に、むかしむかしの古き良き時代のブログについて語ってあげるつもりです。



僕「わしは大学生のころにブログをはじめてな、あの頃は実によかった。
  昔はテキストの記事が中心で、毎日どんなことを書こうか考えとったもんじゃ」
孫「おじいちゃんはどんなことをブログで書いていたの?」
僕「そうじゃなぁ‥‥‥。プリペイドカードを買って損した話やゆで卵をつくって失敗した話なんかじゃな」
孫「ふ〜ん。他には?」
僕「そうじゃなぁ‥‥‥。メイド喫茶に行ったことも書いた気がするのぉ」
孫「めいどきっさってなーに?おじいちゃん」
僕「メイド喫茶というのはじゃな、牛丼が食べられてな、それが安くてうまいんじゃよ」
孫「ふ〜ん。メイド喫茶って牛丼屋さんなんだ」
娘「あらあらお父さんたら。それは吉野家じゃなかったかしら?」
僕「ん?そうじゃったかのぉ。じゃあメイド喫茶はいろんな動画が誰でも見れるところじゃったかな?」
娘「あらあらお父さんたら。それはYouTubeでしょう?」
僕「そうじゃったかのぉ」
娘「ねぇおじいちゃん。あたしもブログやってみたい!」
僕「そうかそうか!じゃあおじいちゃんが教えてあげような。どれ、じゃあパソコンのところに」
孫「‥‥‥‥‥‥おじいちゃん?」
僕「‥‥‥‥‥‥」
娘「どうしたんです?お父さん」
僕「‥‥‥‥‥‥」
孫「ねぇ、どうしたのおじいちゃん?」
娘「お父さん!しっかりしてください!いま救急車を呼びますから!あっ‥‥‥‥呼吸がない」
孫「おじいちゃ〜〜〜ん!!
posted by グレエ at 18:42 | Comment(2) | TrackBack(0) | edit


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2006年05月29日 Mon

きみと食事を【日記】

アヤは、僕とおなじ授業を受けている女の子。これまでほとんど話したことはなかったけれど、ついにきょう、ちょっとだけ彼女との距離を縮めることができた。

ある教室でのこと。彼女を目の前にして、心臓の鼓動が高まる。心の準備はできていたつもりだけれど、緊張で顔がこわばっているのが分かる。でも、ここで言わないと‥‥‥。意を決し、僕は隣の席のアヤに話しかけた。




僕「きょうの夜、何か用事ある?」


アヤ「ううん、ないよ。なんで?」


僕「よかったら今晩、いっしょに夕飯食べにいかない?」


アヤ「うん、いいよ!じゃあ何時にする?」


僕「7時がいいかな」


アヤ「ごめんなさい。7時はちょっと都合がわるいの。8時はどう?」


僕「うん、大丈夫だよ」


アヤ「何たべようか?」


僕「和食はどう?」


アヤ「う〜ん、実はきのうも和食だったんだ。わたしはイタリアンがいいなぁ。ピザがたべたい」


僕「いいね。じゃあイタリアンにしよう!きょうはおれのおごりだよ」


アヤ「ほんとに!?うれしい!」


僕「じゃあまたあとで」


アヤ「うん。またね!」





ああ、こんなにうまくいくなんて嘘みたいだ。
夢なら覚めないで欲しい‥‥‥。























以上、ドイツ語の授業でやった会話の試験を日本語にしてみました。
posted by グレエ at 21:59 | Comment(6) | TrackBack(0) | edit


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